③僕って何-進路-

高校3年生夏。

受験勉強も佳境の中、僕は密かに進路を悩んでいた。


進路希望調査票に心理学部とは記載していたが、

全くやる気も起きず、模試の判定は良くない時期が続いた。


そんな悩みを唯一忘れさせてくれる事があった。

それは生徒会の業務だった。

コロナ渦が始まり最初の文化祭を企画しなければならず、

リアルと配信を混合させた大掛かりなイベントを動かさないといけなかった。

受験勉強との両立はすごく忙しかったし、しんどいなと思う時もあった。

しかし、実際に取り組んでいるときは、父親のことも、過去のことも、

受験のことも忘れるくらい、一生懸命になる事ができた。

この感覚は今まで生きてきた中で初めての経験だった。


この経験を将来に活かせないかと考えるようになっていた。

そんな時、ふと蘇ったのが高校2年生の時に行ったライブの記憶だった。

文化祭でバンドステージの企画などもしていたため、

僕はこの道に進むしかないと決意し、国公立大学進学を狙う学校でただ一人、

専門学校へと通うことにした。






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