お弁当
あれから、なんだかんだで聖川さんに懐かれてる。
「美澄先輩のお弁当、美味しいです」
ニコニコしながら、本当に美味しそうに食べてくれるから聖川さんが学校に来てる時は、ついついお弁当を二個作ってしまう。
初めはこんな綺麗な子を独占するのは申し訳なくて「お友達と食べなくていいの?」と聞いたら、「友達も行ってこい! って言ってくれてるので大丈夫です!!」と眩しい笑顔で言われたな。
聖川さんはモデルをやっている、と言っていたので調べてみたら、かなり若者に人気のモデルらしい。
身長も一六九センチあって、私よりも九センチも大きいし、私も少し高い方なのに高いな、とは思っていたから納得した。
これでは学校に来る方が珍しい子かもしれないな、とも思った。
しかも、大地くんは慣れすぎてて「ありがとう」とは言ってくれるけど、これが美味いみたいなのは言ってくれなかったから、褒め上手な聖川さんになんか尽くしたくなるのはしょうがないかもしれない。
しかも、彼女、所作が全部綺麗だし。流石モデル。
ちなみに一応、モデルだと聞いてたから、あんまり油を使ってない料理を作っている。
だって、モデルという事は身体が資本だろうから。
なので、たかが彼女の学校の先輩の私如きが彼女の健康を阻害してはいけない。
「美澄先輩。今度の休み水族館にデートに行きませんか? その日、お仕事がお休みなんです」
あんまりにも陽だまりのような笑顔で言うものだからびっくりした。
そうか、そういえば、今時は女の子同士でもデートって言うのか。
「え、いいの? 友達じゃなくて、私で?」
「美澄先輩が良いんです!! それに、」
「それに?」
「美澄先輩にちゃんとしたお礼、出来てなかったので」
「え、でも、前に高そうな菓子折りくれたじゃない」
ちゃんとしたお礼をしていない、と言うわりには凄い美味しそうな菓子折りを私にくれた。
しかも、家に持って帰ったら、お母さんが「こ、これは高いお菓子よ」とかなり動揺していたくらいだ。
「いや、それは仕事先で貰って消化しきれないものだから、貰ってくれて良かったんですよ。休みの日に美澄先輩に会いたいし、その時にちゃんとしたお礼も出来るから、来て欲しい、です」
あ、あれ。綺麗な子の赤面は凄く可愛いな。というか、これじゃあ、私、断れないよ。いや、暇なので断らないんだけど。
「じゃあ、何時に待ち合わせにしようか」
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