2026年〜
貝
貝がほしかった。
彼女に贈りたかったから。
海に出かけようと考えたのはいい。
いざ来てみればゴミだらけ。
漂着した木々で黒くなった浜辺を、膝が落ちそうになりながら探した。
白い巻き貝を見つけた。
これがいい。
きれいに洗って早速彼女に握らせる。
どうか届いてほしい。
なにも見えない彼女に夏の音が。
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