【あとがき】

――読んでくれたあなたへ


この物語を、

最後まで読んでくれてありがとうございます。


きっと、読みながら

胸が苦しくなったり、

続きをめくるのが怖くなったり、

それでも目を離せなかった瞬間があったと思います。


この物語は、

「誰かが亡くなる話」ではありません。


本当に書きたかったのは、

誰かと出会ってしまったあと、

その人がいなくなっても、

それでも生きてしまう人の話です。


澪は、強い人ではありません。

特別に前向きでも、

奇跡を起こす存在でもない。


それでも彼女は、

「一緒に生きた時間」を

誰かの中に確かに残しました。


人は、亡くなった瞬間に消えるのではなく、

誰かの選択や、

何気ない日常の中で、

何度も思い出されながら生き続けます。


それは、

ときに苦しく、

ときに優しい。


朝比奈が最後に選んだのは、

「忘れないこと」でも、

「立ち止まること」でもありません。


それでも生きることでした。


それは裏切りではなく、

約束です。


もし、

この物語を読み終えたあと、

あなたの中に

思い浮かんだ誰かがいるなら――


その人は、

きっとあなたの中で

今も生きています。


泣いてもいい。

立ち止まってもいい。

でも、いつかまた

歩き出してしまっていい。


この物語が、

あなたの「朝」を

少しだけやさしく出来たなら、

それ以上の願いはありません。


さよならより先に、約束を。


この物語を、

あなたに。

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『さよならより先に、約束を』― 涙よりも遠く、君を想う物語― 本城 翼 @zeitaku_miruku

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