マグロ探偵と奇妙な事件
きっとね!
廻る、泳ぐ
「またか・・・これで何匹目だ!!!」
「えっと、6匹目になります・・・」
「またもマグロがいなくなった!同志たちが次々と・・・クソっ!」
ここ最近、彼らの世界では失踪事件が相次いでいた。
広がった紫色の血痕をよく目にする。
涙を流すものもいれば、私には関係ないと何食わぬ顔で平然と生きるものもいる。
「兄貴、このままじゃ僕たち皆消えてしまうんですか?」
「そんなこと考えるな!今はなぜ消えるのか考えなければ・・・」
鮭の親子にアジの大家族、気が付けばみんないなくなった。
犯人はあのお調子者のタコか?それとも荒くれ物のチョウザメか。
思考回路はとめどなく泳ぎ続けるが、見当がつかない。
「「まぐろさん!」」
「?あんた達は・・・」
「下の方に住んでるクマノミです!僕たち怖くて、イソギンチャクさんのところに隠れてたんですが・・・」
「ねぇ!ねぇ!太陽が消えちゃうんだ!そしたらね、みんながいなくなっちゃうんだ!」
「太陽が消える???」
彼らはクマノミ兄弟。ここ最近はこの騒動のせいでずっと隠れていたらしい。
ただ太陽が消えるとは何のことだ?
「ぁあ、弟が失礼しました。なぜかここ最近、空が薄暗くなった後に魚たちがいなくなることが多いような気がして・・・勘違いかもしれませんが。」
「兄貴、確かに最近よく空がうっすら暗くなること多いですよね」
「・・・何か関係があるかもしれん、調査を続けるぞ。情報をありがとう、クマノミの兄弟。」
「「はい!頑張ってください!」」
兄の後を追うように弟は悠々と泳いでいく
「しかし、カクレクマノミさん達はしっかりと外出せずにいるのはえらいですね~。おかげで、カクレクマノミの失踪事件の報告はいまだ0です!」
「うむ、しっかりと対策して・・・」
まて。
件数が0だと?ここ数日で我々マグロを筆頭にサケやアジ、カクレクマノミと同じ場所に住んでいるえびやカニなど、多くの種類の魚たちが消えているというのにカクレクマノミだけ・・・
「兄貴、どうかしたんですか?」
「いや・・・何でもない。それよりも、事件解決に向けて急がねばならん。調査を続けるぞ!」
「はい!兄貴!」
多くの失踪、困惑する魚たち
早くこの事件を解決しなければ
先を急ごう、また次の犠牲者が出る前に・・・
?
今空が若干暗く・・・・・・・・・・・・
「それにしても兄貴、この失踪事件なんで僕たちマグロが・・・兄貴?」
後ろを振り返ると、静寂が残っていた
泳ぐことに必死で、周りの変化に気が付けなかった
空がすこし、明るくなっていた
「はい、こちらマグロの握りと、きまぐれ刺身三点盛です!」
「ママ!さっき見たまぐろだ!サーモンにアジ、えびもいるよ!」
「しっかり嚙んで食べるのよ、のどに詰まらせちゃうでしょ。」
「うん、僕いっぱい食べるね!」
「ふふ、それにしてもネタが全部新鮮で歯ごたえもあって、すごくおいしいですねぇ」
「ありがとうございます、
なんてったって隣にある水族館の魚たちを網で直接とってきて・・・」
マグロ探偵と奇妙な事件 きっとね! @Nagetto
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