エミリア
「え、なにこれ?
何でこんなに精霊が集まってきてるの?」
そう言ってエミリアは氷精さんを持ち上げます。
こら、コメント欄の人達はハァハァするんじゃないですよ。
「集まってます?」
「集まってるわよ。
普通の精霊使いの精霊が100体分くらいなのに。
この子は2万体は集まっているんじゃないの?」
「2万……あっ!」
その数字には見覚えがありました。
見覚えがあると言うよりは、いま見えている数字ですよね。
現在、ライブ配信を見ている氷精さんことリスナーさんは2万人を超えています。
ぶっちゃけ異世界に行って配信しているというのが話題になり、引退配信よりも同接が集まっているのが悲しいところですね。
「何か心当たりがあるの?」
「配信魔法でコチラを見ている氷精さん達が2万を超えているんです。
だから、その氷精さん達が力を貸してくれてるんだと思います」
「今も配信してるの?
まぁ、相手が精霊なら構わないか」
……おや?
エミリアは配信を見ている人たちが人間ではなく、精霊だと思っているのでしょうか?
まぁ、人間だと知ると止められそうな気もするので、この勘違いはスルーしておきましょう。
皆んなだってこんな中途半端なところで終わってほしくないでしょう。
……おお、コメント欄が賛同の意見で沸いております。
「ふふふ……これなら流石に里長達もリリィの才能を無視はできないでしょう」
「え、何のことです?」
「いいから、私に任せておきなさい!
リリィの凄さが分かっていない連中の鼻を明かしてやるんだから!!」
……どう言うことでしょう?
このまま帰る流れになったのですが、帰りつつもメールを漁ってみて、過去に田中ママから貰ったエミリアの別の資料を見つけました。
……ああ、なるほどなるほど。
これは、なかなかに重いですね。
はいはい、皆さんにもちゃんと教えるので落ち着いてください。
実は僕とエミリアはエルフだけど16歳なんです。
エルフ換算などではなく、産まれてから16年ということですね。
当然、こんなにピンポイントに同じ年齢のエルフなど珍しく、この里に避難してきた同年代の僕に色々と世話を焼いてくれたそうです。
エミリアは里では天才と呼ばれるほどの才能を持っていましたが、こと精霊魔法に関してはリリィの方が上でした。
しかし、里では豊満な身体つきのスノウエルフというだけで馬鹿にされており、リリィが引きこもった原因もそれに当たるそうです。
エミリアはそんな状況が許せず、リリィを連れては魔物退治に向かって、僕の実力を示そうとしたようです。
しかし、どれだけ説明しても凄いのはエミリアで僕は金魚のフンという扱いだったらしく、その事に憤慨して益々僕を外に連れ出していたという事だそうですよ。
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氷花リリィの異世界配信生活〜引退した途端にアバターの世界に飛ばされてしまったので引退を撤回します〜 古葉 なな @nanakoba
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