第15話 ここにいて悪いか?


朝食後、私は少しでもトクを稼ごうと、庭で「徘徊」という名のパトロールをしている住人たちに声をかけることにした。

そこには、巨大な岩の上にどっしりと座り込み、一歩も動かない「無口な哲学者(90歳)」がいた。

「……あの、哲学者さん。何してるんですか?」

「…………」

「ねえ、お話ししてトクを稼がせてくれません?」

「…………『存在』とは何か。それを考えている」

おお、意外とカッコいい答え。

「……で、結論は?」

「…………足が痺れて動けん。おぶってくれ」

「ただの足の痺れかよ!!」

私は文句を言いながらも、彼を背負おうとした。しかし、老婆が老人を背負えるはずがない。

「無理! 私が潰れるわ!」

「……ならば、共に倒れよう。それが共生というものだ」

「哲学的に言えばいいと思ってない!?」

結局、韋駄天のシュンが爽やかに現れ、二人まとめて軽々と抱き上げて運んでくれた。

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