第11話 穏やかな日々

付き合い始めてしばらく経っても、劇的な変化はなかった。


 一緒に帰る。

 時々、休日に出かける。

 名前を呼び合う。


 それだけ。


 けれど、蓮は気づいていた。

 心の中に、確かな支えができていることに。


 テスト前で忙しい日も、

 部活で疲れた日も、

 薫の存在が、自然と背中を押してくれる。


「無理しすぎないでね」


「薫もな」


 短い言葉が、何よりの励ましだった。


 恋人というより、

 一番近い味方。


 そんな関係になっていた。

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