第5話 用心棒をぶっ飛ばせ!

ドラゴン侍


第5話 用心棒をぶっ飛ばせ!



 竜の村。サチの家。


「ねえねえ、お兄ちゃん。」


 可愛い妹のサチが呼んでいる。


「どうした? サチ。」


 兄の竜之介がやってくる。


「ハチをクビに巻いたの! モフモフで温かいよ!」


「リュ!」


 ペットのハチは犬と間違われる可愛いぬいぐるみみたい。


「カワイイ! なんて可愛いんだ! 俺の妹はー!!!!!!」


 竜神様ハチのモフモフ首巻マフラー、受注生産受付中。アハッ!

 


 竜の村の代官屋敷。


「クソ! 許さんぞ! 代官である俺様を吹き飛ばすなど! 必ず復讐してやる! ・・・・・・でも、小僧は強いしな。どうしよう?」


 竜之介に吹き飛ばされて、帰ってきた悪代官。


「ご安心ください。お代官様。既にては売っています。実は用心棒の侍を雇いました。生意気な小僧など簡単に倒してくれるでしょう。」


 と桔梗屋である。


「さすが! 桔梗屋! お主も悪じゃのう!」


「何をおっしゃいますか。お代官様には適いません。」


「ワッハッハー!」


 漫才コンビ、悪代官&桔梗屋が結成された。



 竜の村。サチの家。


「大変じゃ! はあ、はあ、はあ・・・・・・。」


 慌てて庄屋さんがやってくる。 


「お茶をどうぞ。」


「ありがとう。ゴクゴクゴク。うまい! もう一杯!」


「二杯目からは有料です。」


「えっ!?」


 よくできた妹である。


「どうしたんですか? 庄屋さん。」


「悪代官が帰ってきたんじゃ!? また村人に何かしなければいいがのう!? 竜之介、おまえも気をつけろ。悪代官を吹き飛ばしたから恨まれているぞ。」


 村の庄屋さん(村長)が状況を説明してくれた。


「ありがとうございます。気を付けます。」


「じゃあな。またな。」 


「ばいばい!」


 庄屋さんは帰って行った。


「サチ、おまえも気をつけろよ。」


「うん。」


「ハチ、サチを守ってくれ。」


「リュ!」


 人間よりも男らし首巻マフラーのハチ。



 道端。


「うえ~ん! うえ~ん! 痛いよ! 痛いよ!」

 

 サチがこけて膝を擦り剝き血を流して痛がっている。


「大丈夫かい? お嬢ちゃん。」


 そこに一人の侍が現れる。


「こけて痛いの! うえ~ん!」


「ちょっと借りるよ。」


「・・・・・・。」


 侍はサチの首から首巻マフラーになっているハチを取り、傷口に縛りつける。


「あれ? 痛くない?」


「俺にも妹がいてね・・・・・・、これで大丈夫だ。気を付けるんだよ。」


「ありがとう! お侍さん! 私と結婚してください!」


「・・・・・・。えっ!? それは無理。お嬢ちゃんが、もっと大きくなったらね。アハハハハッ・・・・・・。」


 侍は去っていった。



 次の日、サチの家。


「頼もう! 俺は悪代官と桔梗屋に金で雇われた用心棒だ! 竜之介とやら! 表に出てこい!」


 なんとサチを助けてくれた侍は、悪代官と桔梗屋の用心棒だった。


「うるさいな。何ですか?」


 竜之介が表に出てきた。


「おまえに恨みはないが死んでもらう。」


「悪代官と桔梗屋に頼まれたってことは、あなたは悪い人ですね。」


 用心棒と竜之介の間に侍独特のの闘気の間ができる。


「行くぞ! ハチ!」


「リュ!」


「竜装! 変身! 竜侍!」


ピカーン!


「リュー!!!!!!」


 竜の咆哮と共に光り輝き、ハチが竜の鎧になり、竜之介の体に装着していく。


「弱者の味方! 竜の侍! 参上!」


 竜之介は竜の侍に変身した。


「どこから鎧が!?」


 用心棒には鎧の出どころは分からなかった。


「勧善懲悪! 必殺! 竜斬ー!!!!!!」

 

 竜之介は竜の一撃を放つ。


「ダメー!!!!!!」


 その時、用心棒の前に、サチが現れ両手を広げ庇う。


「なっ!? サチ!?」


ドカーン!


 必殺の一撃は、用心棒ではなく、ボウボウに生えた草地を耕した。


「な、な、なんじゃこりゃ!?」 


 用心棒は目を丸めて驚き腰を抜かした。 


「サチ!? なんで悪者を庇うんだ?」


「おじさんは、昨日、私を助けてくれたの。だから、吹き飛ばしちゃダメ!」


「分かったよ。サチ。」


 妹には弱い兄は刀を鞘に納める。


「正義は勝つ!」


 珍しくサチが決め台詞を言う。


「お嬢ちゃん、ありがとう。これからは用心棒はやめて、流浪人になるよ。お金のために悪いことをしたら、妹に怒られる。」


「おじさん! また遊ぼうね! 私! 早く大きくなるからね!」


 正義の心を取り戻した用心棒は改名して、流浪人になった。


「田んぼにするか? 畑にしようかな?」


 めでたし、めでたし。



 竜之介の家。


「お兄ちゃん、どうやったら早く大きくなれるかかな?」


「そうだな。お米をたくさん食べれば大きくなるんじゃないかな?」


「よし! いっぱい食べるぞ! おかわり!」


 兄は、妹が流浪人の嫁になるために、お米を食べることを知らない。


「ハチもたくさん食べて大きくなろう!」


「リュ!」


ピキーン!


「よし! 田んぼにしよう! 美味しいお米を作って、サチに食べさせるぞ!」


 竜之介、サチ、ハチは炊き立てツヤツヤのお米を食べて、笑顔溢れる幸せでした。


 つづく


 総論。

・本編1900字。ショート動画15秒時代に1話2000字以内をなんとか達成。

・5000字に詰めるではなく、1話2000字以内に詰める。全滅アニメとは違う、ツメツメ文学。超むずかしいね。縛りを達成するのが面白い。全滅アニメの無駄なスカスカ部分をカットするのが快感。アハッ!


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