第12話
神狐九尾
『カナエよ一つ貸しじゃぞ?そこで休んでおれ。』
神狐は尻尾の中で眠るカナエに優しく微笑んだ。
豚の悪魔は瞬時に神狐から距離を取ろうとしたが動けない。
「神狐だト…何故ここにイル…!」
『豚、頭が高いわ、ひれ伏せ。』
神狐は右前足で地面を叩く、眩い光の波紋が森全体に広がる。
辺り一帯に漂っていた瘴気が霧散する。
中央にあったゲートも消滅した。
そして豚の悪魔は地面に頭をめり込ませていた。
「何ダト!?ガァァ!!我は…魔王様の配下が…ギギァァ!」
神狐は豚を一瞥もせず牛頭と馬頭を見下ろす。
『牛頭に馬頭よ、お主ら情け無いわ!
獄門の鬼としての気概がたりぬ!
閻魔よ此奴らをさっさと地獄に戻せ!
次カナエを護れなかったら承知せんぞ!』
天に向かって神狐が吼える。
『ああ、解った。』
天に声が響いた。
空が黒くなり天が黒雲に覆われ雷が鳴る。
地面から巨大な禍々しい門が迫り上がって来た。
門の扉が開いて巨腕が出て来た。
牛頭と馬頭を拾って門に投げ入れる。
『此奴らは不動明王に預け鍛え直そう。』
そして閻魔の巨腕が地面に転がっている豚の悪魔を掴む。
「グギャァァァ!」
『コイツは貰って行く、死すら生温い無限地獄に落としてやる。』
『臭くてかなわぬ、さっさと持ってゆけ。』
神狐は顔を顰める。
豚の悪魔は巨腕ごと門の中に入った
『では友よさらばだ。』
扉が閉まり巨大な門はまた地面に潜って行く。
天の黒雲も消え空も晴れた。
『さて…
デューーク!!イナリィ!!早う来い!!』
神狐の大咆哮が空に響き渡る。
『母上!わっちは今回何も出来ませんでした!』
イナリは神狐の前に腹出し服従ポーズをした。
「申し訳ありません神狐様、あちらのゴミを始末している間にお手を煩わせてしまいました。」
森を駆け抜けて来たデュークは神狐の前に跪いた。
『ギャァァァァァ!!』
神狐はイナリの腹を爪でグリグリ折檻しつつ
『それでこの状況はどういう事じゃ?
何故この地に魔族が居る?』
神狐はデュークに何があったのか問いただした。
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