第十五話

外に出た奏多は腕を広げ、大く息を吸った。「今日はいい天気だな!」「んー。」「ほらほら息吸え!」奏多に言われ息を吸う。確かに眠気にいい。「目覚めたろ!」「...ちょっと?」「素直じゃないなー!行くぞ!」僕は冷えた手をジャージに突っ込んだ。奏多はなぜか半袖短パンである。文句は言うし、あまり気が向かないことも多いが、確かに朝の散歩は素敵だ。田んぼが風に揺れるのを左に僕たちは鯉池に向かった。町の人々が交代で世話をし、鯉の管理をしてる。夏になったら池の回りを飾り付けて鮮やかにする。子供はみんな大好きだ。池にたどり着いた二人はベンチに腰掛けた。「はい。お召し上がれ。」奏多に紙で包まれたサンドイッチを渡された。「よくサンドイッチ作れたね。」「どんな料理音痴でもサンドイッチぐらいは作れるぜ!」僕はサンドイッチを取り出し、一口食べてみた。「ん、サンドイッチの才能だけあるんじゃない?」フフンと奏多は誇らしげに笑い自分の分を食べ始めた。自然の中でご飯を食べるのは久しぶりだな。ちょっといい気分になる。ご飯を食べ終えたあと、僕たちは散歩を続けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る