第4話

それから、私は二つの世界を持つようになった。


家に帰れば3年付き合ってきた彼氏がいて、


夜の街ではあの“お客さん”が、恋人として私を待っていた。


最初は、割り切っていたつもりだった。


どっちも本物じゃない、と自分に言い聞かせて。


でも時間が経つほど、


どっちが大事なのか考えさせられる瞬間が増えていった。


家で彼氏が何気なく私の頭を撫でてくれる時、

胸が痛んだ。


夜に新しい彼氏(=客)が迎えに来てくれた時、胸が痛んだ。


痛みの種類が違っていて、


どちらも無視できなくて、


それが後悔となって積み上がっていった。


“なんであの日、頷いたんだろ。”


何度も思った。

でも、もう戻れなかった。


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