魔王と勇者のチェックメイト

終焉の風景

歴史書にはこう記されるだろう。「聖暦一〇〇二年、勇者アレインは魔王ヴェルタールを討ち果たし、世界に光を取り戻した」と。 だが、その戦いの結末に、喝采もファンファーレもなかったことを誰も知らない。 そこにあったのは、崩壊した魔王城の屋上と、血に濡れた瓦礫、そして力の限りを尽くして相打ちとなった二つの魂だけだった。 神話級の魔法と聖剣の激突は、空の色さえも変えてしまった。茜色とも灰色ともつかない終末の空の下、二人の王は、玉座ではなく冷たい石の上で肩を並べていた。

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