人類王国編

始まりの戦い

 パンゲア大陸、覇権国家の一つであるスペンサ王国の第一王子であるレグルスは、鉄砲を担ぎ友人のガド伯爵と彼らの下僕と共に伯爵領内の狩猟林にて鹿狩りに興じていた。彼の傍には小柄な猟犬ベロが侍っている。毛並みは茶である。レグルス今年で14歳であるが非常に優秀で勇敢であり将来が有望視されている。また、政敵となり得る存在も何の奇跡か生じることは無く、正に順風満帆王道を行く王子である。彼は夏の避暑として、伯爵領内の大きな山脈の麓にある都市を拠点とし一時の休みを満喫していた。の服装はカッターシャツ、スラックス、耳当て、ライフルにサーベルと軽装である。荷物は従者が管理しており木陰で一息ついている。

「肉付きが悪いな。足も遅い。まるで骸骨だ。食わんほうが良いか?」仕留めた鹿を眺めレグルスは腰に下げたサーベルの柄をなでながら友人へ尋ねた。

「そうですな。殿下、こちらは剥製にしますか?」顎髭をさすりながら恰幅の良い伯爵は返答しつつレグルスへ問う。

「そうしよう、持ち帰ろう。頭を執務室へ飾るのだ。しかし、鹿肉が食べられないとなると今日も養鶏肉か。」レグルスは下僕達へ顎をしゃくりながら夕飯を嘆く。

「友人としても貴族としても、殿下は養鶏肉を是非食べたほうが良いと思いますね。感染症や寄生虫の心配がありませんから。それに加えて、味が薄い分ソースが良くあいますし、殿下が食べられると王国で流行ります。」伯爵の髭がモクモクと上下し彼の考えを話した。

下僕が馬に獲物を積むのを確認した二人は帰路に着く。


夕暮れ時、ようやく彼らの目に近隣の街が入った。「我が街リングよ。」伯爵がうっとりと言った。街は旧城塞都市であり崩れた外壁が当時の苛烈さと時代の流を物語っている。街の名前はリング、名前の由来は城塞都市時代の難攻不落の環状城壁から来ている。スペンサ王国は城壁の無い王国であるが試験的にこの街は作られた。人口6万人のこの街は丘にあり(街外には20万人の農夫達が暮らす)、長く古い環状外壁は街全体を囲っており所々ほころびている。この環状の城壁は真円に造られているため芸術的な価値もある。面積は約100ヘクタール程で人口過密都市に数えられている。伯爵は外壁の補修で軍艦三隻分の金を毎年使用している。レグルスも同様に王国工兵を派遣して補修工事へ従事させてる。この派遣は工兵の練度を高めることが最大の目的ではあるが、これらの補助のおかげでリングからは絶大な支持を獲得している。外壁の向こう側からはいくつのも労働者達の住居である高層建築物が覗き窓からはロウソクの明かりがチラチラと見える。街は夜間でも昼間のような喧騒がありその音にレグルスは安堵した。この光景は街はずれを通る列車からも確認することができ、国内観光客や異種族の留学生達から人気が高い。レグルスは異種族が自国に踏み入れることには虫唾が走っている。故に彼は学園へは行かず城で英才教育を受けている。

「今日の森はおかしかった。子供の頃から感じてきた・・・」彼は遠くの街明かりを見つめながら呟く。伯爵がレグルスへチラリと目をやる。それからはじかれたようにレグルスは自分の後方を見る。

「おい。ランタンで鹿を照らしてくれ。」レグルスは下僕の一人へ頼んだ。「へい、ただいま」と鹿が照らされる。伯爵の表情は辺りが暗くうかがい知れない。すると、全員が驚きの声をあげた。ランタンが彼らの後方を照らすと驚くべき事に鹿を乗せた馬と幾人かの下僕達、ベロ、数刻前に抜けてきた森が忽然と消えているのである。キラキラと水面へ光が反射する静かで墨汁の様な黒く大きな湖がこちらを静かに追い立てるようにゆっくりとこちらへ迫る。「げえ」と伯爵が叫んだ。レグルスや家臣達も驚き足の裏からじんわりと汗がにじみ痒みも催す。不気味な湖は盛り上がり彼らの左右へ広がり始めたのである。更には声を発さないように口を蠢く何かが、捕らえられた馬や下僕達を抑え徐々に薄く広がる湖へと引き込む。スルスルと彼らは溶けるように湖へ沈んだ。彼らは馬を目一杯飛ばし街を目指してかけていった。湖は音を立てずにジワジワと街の方へ進み始めた。


 立派な城門は厳かで風流を感じさせたが一行は目もくれず街へと入った。「門を閉じろ」伯爵が兵士へ命令する。レグルスは兵士達に城壁から外を見張るように命令し馬小屋に馬も止めず一目散に丘の上の旧城塞、代官の屋敷へ急いだ。大通りを走り抜け通りの端々にはガス灯が煌々とついており道の中央には自動車用の道が敷かれている。街の各所には路線列車のレールが敷かれ、近日中にこの街中を列車が走る予定になっている。道中正門から10ブロックほど進んだ先には大きな広場が開かれそこでは市場、祭り、処刑が行われている。祭りは年に雨期と乾期の2回行われる。一行は賑やかな様子には目もくれず、中央の車道を疾走した。現在王国内で自動車は普及しておらず一部の貴族が保有するのみであるため基本的に通るものが居ない。しかしながら、このような車道が無ければ貧しい街であると侮られるため王国内の街には大抵敷かれている。(自動車の普及が進めば余の人気が高まるな)レグルスはボンヤリと考えながら馬を走らせながら考えた。道中駐屯兵と一人の将校が馬で追走してきた。「殿下、何かございましたか?」と尋ねてきた彼へレグルスは同行を許すと言い共に屋敷へ向かった。賑やかな街を一行は駆け抜け遂に代官の屋敷へたどり着いた。レグルスは腰のサーベルをひとなでし門で叫んだ。

「門を開けよ。レグルスが来たぞ。挨拶は不要。」

番兵は素早く門を開け一行の馬を引き取った。屋敷から神経質そうな線の細い代官と使用人達が幾人か飛び出してきた。彼らは一行を屋敷へ招き入れ応接間へ案内し事情を聞いた。


「そのような化生が。いえいえ、疑うわけではありません直ちに兵を見張りにつかせましょう。聞いたな行け。化け物を警戒しつつ、討伐隊を組織しろ。」代官はあまりに驚いた様子だったが武官へ命じ、あの不気味な湖を警戒させた。


「街にはまだ広めない方が良いでしょうな。急ぎ騎兵隊を準備させます。殿下、ガド伯爵他に何かすべきことはありますか?」代官は尋ねた。

「いや、広めるべきだ。幸いここには6000人の兵と100人の下士官、10人の将校がいる。落ち着いた避難が進めらるはず。しかし、あれは遠くからでは暗くて見えないでしょう。あれは光が反射しておりましたが近づかれなければ。対策は後手になるに違いありませんな。それに馬を引きずり込んだ様子からも我が国の騎兵隊がいかに精強であろうと戦いになるかどうか。私には虐殺が起こるとしか。」伯爵は髭をしごき右上を睨む。

「嘆くな。なんとかなる。あれは生物を取り込んでいたから食っているのではないか。」レグルスは茶を飲みながらテーブルの木の実を口にした。「生きているのであれば殺すこともできよう」。彼は下唇へ人差し指を添え親指を顎下へ持って行き顎をつまんだ。「避難は中央広場付近にバリケードを築く。北の正門は隙間無く閉じろ。無理なら溶接だ。南の正門は半開きだ。奴の行動を見る。」茶をもう一口飲み喉を潤した。

「奴に知性があると。」代官はフーと息をつき「危険な検証実験ですぞ。城壁で兵が頑張らなければ南門の突破は合理的になります。」と続けた。

「だからこそ兵の大部分は城壁に張り付かせる。これは攻城戦ではない化け物さえ殺せれば良いのだ。いざとなれば爆薬で城壁を崩し、街はずれの列車に乗る。」レグルスは言い放つ。代官も「まあ、相手は軍隊ではないですし仰る通りかと」と深く考えず納得した様子を示した。

「明かりが最も必要ですな。市民から男手を募り兵士と共に外壁を照らしましょう。代官よ、外壁を照らし続けるのは何時まで可能か。」伯爵が代官へ問う。

「備蓄もありますので三日は持つかと。都市での戦闘が予想されます、ガスは止めましょう。殿下に伯爵、私はこれにて御免。」代官は兵舎向かうと言い館を出た。

「私もごまかしながら義勇の者を募り城壁を指揮しましょう。殿下これにて御免。」伯爵も小走りで館を出た。

レグルスは走る二人へ激励を飛ばし、館へ同行してきていた将校へバリケードの設営を命じた。

「余も工兵を借り受けに行こう。」レグルスは従僕を連れて風のように丘を下った。


彼らが動き始めて数刻後、空は雲によりただでさえ暗い空が真っ黒になっている。街の周りは荒れた海のように暗く、耳栓をしたように音がボンヤリと漂う。外壁城門には明かりを持った男たちが目を皿のようにさせ外を見張っている。その中の一人がキョロキョロと辺りをしきりに見渡す。「おかしいな。この頃はカエルの声がするはずなのに。」不安そうに唇を噛んでいる。

「空気も冷たい。」とその声を聞いた鉢巻きを着けた男がささやくように呟く。

彼らはいよいよ異様さを肌で感じ取っていた。ゾロゾロと警戒を彼らが城壁を歩く中、伯爵はバリケードの確認を行っている。家、家具を使った防壁は過剰とも呼べるだろう、これから来るモノのことを知らなければ。一方、レグルスは代官の館で報告を矢継ぎ早に受け支持を出しており、代官は二時間ほど掛けて士官達と共に兵士を配置し大砲の準備を行っていた。未だ全貌がつかめない怪物に人々は疑念、異常事態に対する恐怖で一言も話さなかった。


彼らが警戒を始めてから四時間、22:00に西側の城壁からことは起こった。緊張の中、大きく欠けた外壁を補強していた大工の息子ロウが悲鳴を上げた。最も近くに居た兵士がランタンを持って駆け寄るとロウが外壁外を指差す。

「蛇が、大きな蛇が居る。何匹も。大きすぎる。」歯をカチカチと音を立てロウは失禁した。兵士は光を壁外へ当て「うわ。」うめき声をあげる。そこには真っ黒な水面からどろりとした柱が鎌首をもたげている。高さは10 mほど、太さは成人男性で一抱え程である。それらは一斉に城壁を囲むように出現したが、狙いを定めるように柱は人間を見つめるように先端を向けるが一向に襲うような様子は見せない。


「この野郎。」兵士の一人が小銃を柱へ向け発砲した。弾は柱をかすめ彼方へ飛ぶ。削れた柱からは糞や腐肉の臭いが立ちこめ、欠けは瞬きする間に修復された。あまりの悪臭に市民達は嘔吐し兵士達は顔を青くする。柱が一斉に城壁へ殺到したその数は凡そ30本。直撃を受けた兵士や市民は絶叫し、取り込まれ城壁上を満たすように柱はどろりと広がり始めた。攻撃のラッパが鳴り響く。兵士達の射撃により伸びた柱の数本は中程からちぎれ浄水場の汚水槽並みの悪臭が立ちこめた。その場の兵士達は市民を城壁から下ろし、嘔吐した後にスカーフで鼻と口を覆った。壁の上を流れる黒い水の勢いは弱く、城壁から街へ入ろうとしたが縁を乗り越えられず左右へ広がる。そんな中一人の逃げ遅れた松明を持った市民が「この化け物。」と言い黒い水へ松明を叩きつけると水はもがきバラバラに四散した。途轍もない悪臭が立ちこめたがそれを目撃した兵士は街側の騎兵隊へ化け物が火に弱いことを伝えた。報告を受けた騎兵隊はその報告を方々へ知らせに走り、残った騎兵隊は城壁へ松明を持って城壁へ登り応戦に加わった。


 開かれた南門からは化け物は入って来ていないが、入口を門のように真っ黒な液体がまるで固体のように塞ぎ、中の様子を伺う。柱との戦闘が続く城壁では更に大量の数え切れない程の、細い直径5 cmの柱が一斉に兵士達へ襲いかかった。兵士達は射撃と松明で応戦した。弾丸が命中した柱はちぎれ飛び、ちぎれた柱は汚物となって兵士達へ降りかかる。振り回した松明は細くなった柱を押し退けるばかりで決定打にはならない。柱に取りつかれた者はグズグズと柱と溶け合い、やがて柱となって周囲の人間を襲い始めた。城壁にへばり付く化け物もおり兵士達の幾人かは松明でたたき落とそうとしたが、皆、城壁外の地獄へ無数の黒い腕に引きずり込まれた。城壁は地獄の釜の蓋が開いたような有様で、悪臭という悪臭と金属ボタンやバックルが転がっている。一部の城壁は既に風呂の湯のようにタップリと黒色の液体で満たされている。生き残りたちは次々に松明を斜めに壁上へ立て、柱へ射撃しているが弾切れする者から次々に化け物に絡め取られる。次々に小銃を取り変え射撃を続ける者は辛うじて生存しているが、残りの小銃が彼らの残り数分間の寿命となった。彼らは死と化け物に殺される痛みへの恐怖から涙を流す。「もうこんなところにいられるか!」一人の兵士が泣き叫び松明を持って壁の上から降りた。5 m程の壁から落ちた彼は骨折し、うめきながら這いずりその場を離れる。それは遅々たるもので死を先延ばしにしたにすぎない。黒い濁流は街中へなだれ込んだ。音も無くスーと流れ、家々の床を満たし付近の建物一階にいた住人は服もろとも夏場のかき氷のようにスルスルと溶けた。街を飾る美しい街路樹は根腐れを起こしたかのごとく倒れゆっくりと暗黒の底なし沼に飲まれている。路上に放置された馬のいない馬車も同様にズブズブと沈み豪華な装飾が泥のような黒に汚されている。


 一方その頃、丘に建てられた代官の屋敷から下り広場へ隣接する広い道路に本陣が築かれていた。道路上の柵は取り外されテントが幾つも建てられている。テントには王国旗が掲げられ最も大きい天幕ではレグルスが城壁の様子、残りの燃料、避難所内についての状況絶望的な報告を受けていた。彼の対面には伯爵おり技術士官へ何やら命令していた。

「あの化け物は広場に来なかった。敢えて開けた門にも見向きをしなかった。伯爵これは何故だと思う。」レグルスは問う。

「罠と思われている。あるいは分断される事を避けていると。言いたいのですか?」すぐさま伯爵は答えた。

「そうであれば侵入した化け物を砲撃して城壁から孤立させよう。」レグルスは提案する。正気ではないと伯爵は思った。更に「火炎放射器は50用意し。広場と本陣をそれで防衛しているが、逆にそれしか出来ていないな。」とも付け加えるように言う。

「殿下、そんなことをしたら誰も生き延びられません。砲撃は城壁外の地獄へ打ち込み、これから来る化け物を弱らせましょう。」伯爵はレグルスの瞳を見据えて「殿下これからは提案そして私の決意です。朗報ですが、即席の火炎放射器が200完成しました。城壁の奪還をするべきです。わたしも彼ら英雄達に続きます。」伯爵は腰に下げたサーベルの柄にはめられた赤い宝石をなで更に続けた。「私は王国の勇者として誇りある闘いをします。」

「誇りとは剣の向きのことか・・・。持てるだけ燃料は持って行け。西と東は捨てる、活路を開け。」レグルスは命令を下し伯爵はパサリと天幕を後にする。

「戦ではなく闘いか。」レグルスは小さく呟いた。(まだ負けていない、案外相手も余裕がないのでは無いか?そうなればここでの籠城は意味がある。死にたい奴は死ねば良いのだ。)

「避難所を縮めろ。防衛範囲を狭めるのだ。」レグルスは天幕の将校へ命令し自身もライフルを担いで天幕を後にした。


 代官は屋敷の倉庫から気球を準備していた。「速く燃料の充填をしろ!急げ、この街が陥落する。」代官は使用人達に頬を震わせながら指示する。気球には王国旗が大きく描かれており、おいそれと撃墜できないだろう。

「クソッ。何であんな化け物が出てくる。おかしいだろ。」代官は頭を掻きむしる。指には血がにじみ、頭をかいた勢いでペタリと情けなく軍帽が落ちる。代官は軍帽を拾わず心ここにあらず屋敷の自室へ向かった。屋敷内には妻子しか居ない。代官は父が代官であった頃を思い出していた。苦手な野菜から逃げてしまいには地下室へ逃げ込んだこと、趣味の数学を窓際で楽しんでいたこと、下町の位置で買ったオルゴールを妹へプレゼントしたこと。いくつもの思い出が彼の目へチカチカと移る。やがて彼は自室へついていた。室内には簡素な机とカーテン付き書棚。机には宝石箱がありその中には母の形見のブローチが入っている。部屋の端には鎧と戦槌が飾られている。鎧は彼が受け継いだ物で王国へ忠誠を誓った際に与えられたモノである。戦槌は彼の曾祖父がリング守護する際に振るっていた鋼の戦槌である。彼はベルを鳴らし妻と娘を呼び、胴鎧を身に着けさせた。砦と麦を戦槌が守る家紋が刻まれたマントをはおり、ブローチを身に着けた代官は最強になった気分で戦槌を片手に屋敷を馬に乗り飛び出した。王子の天幕へ到着した代官は肩で風を切って入った。レグルスは代官を見て「南門へ行け。」と命令する。

「殿下私はこの街を守護する者として恥ずかしい事を考えておりました。私は逃げようとしました。」

「ここに居るのであれば戦うのだろう。既に将校達までも前線で戦い始めた。恥の火は化け物へぶつけろ。」

レグルスは代官へ目もくれず手紙をしたため従者へ渡す。代官は許されたと感じて涙を流した。


「ハハー」と代官はカチャリと音を立て平服した。

「ここは涙を流す場所ではない、代官よ。フー、大通りだ先ずはそこを奪還する。」レグルスは事態の深刻さを理解していない代官へ少しいらついた。(忠義で化け物がなんとかなるであればこんな馬鹿げた状況にはなっていない、脱出の準備を整えなければ)彼は心の中で毒づく。

「化け物は個体か群体かは解らないが火を恐れるようになった。奇策は一度しか通用しない相手だ。」レグルスは天幕を出ようとした代官へ伝えた。

「奴らを唯々、焼いて参ります。」

そう代官は目をランランと灯し答え、天幕から出た。


 真っ暗な街が火炎放射により昼より明るくなる。炙られた黒い腕はフニャフニャ縮れ異臭を放つ。地面を流れる黒い液状の化け物は炎から離れるように後退し続ける。伯爵達は攻撃を続け次々に街内を掃討し北門へ向かった。


 街の灯はとっくに切れていたが天上には大きな月がギラギラと街を照らし黒い化け物を浮かびあがらせる。代官も遅ればせながら南門へ兵士達と共に向かい次々と化け物を焼き払う。街中は炎により恐ろしい熱気を生じ避難所の市民たちはぐったりし徐々に怒りを募らせ始めた。

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