The End of the World
時刻:月曜日の午後二時
場所:引き籠りの部屋の前(部屋は一軒家の二階にある)
人物:引き籠り七年目の中年男性と若い女のカウンセラー
ドア越しになされた会話
女「いつまでも、いまの状況のままではいられませんよ」
男「ええ。わかっています。それは、おそらくあなたよりも私のほうがわかっています」
女「なら、ご両親も急いで社会復帰しろとは言っていません。まずは生活習慣を整えましょう。朝起きて、日の光を浴びて、ご家族と朝食をとって……」
男「カウンセラーさん。世界の果てに行ったことはありますか」
女「えっ? 世界の果てですか。南極とか北極とかですか」
男「いいえ、そういう意味ではありません。社会を樹木にたとえたとき、その根の先のそれぞれが世界の果てです」
女「つまり、あなたの部屋が、世界の果てのひとつだと」
男「ええ、私はその世界の果てで、だれに読ませるわけではない小説を書いています。長い長い小説を。そして、その小説が完成したとき、私は……」
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