お天気雨と、時々虹。

新佐名ハローズ

僕は、雨の向こうを見ていたよ。

 

 

 その日は少しあったかい、ふわふわした晴れの日でした。


 遠くのお空が霞んでみえて、どうしたんだろうと思ったら。


 きめの細かい雨粒が、ぱらりぱらりと僕のおヒゲを揺らしてる。


 ああ雨なんだと思うけど、真上に雲は見えないねぇ。


 これはお狐さんが化かしているのかなと、少し目を凝らして見てみたら。


 こんこんこんと、こんこんこん。いくつものお狐さんが空を舞っている。


 こんこんこんと、こんこんこん。綺麗な白い着物を纏ったお狐さんがやってくる。


 こんこんこんと、こんこんこん。隣には澄ました顔のお狐さん。


 こんこんこんと、こんこんこん。小さなお狐さんたちも嬉しそう。


 こんこんこんと、こんこんこん。なにやら大きな荷物もあるみたい。


 思い思いに舞いながら、お狐さんたちは遠くの山へ。


 お狐さんが通ったあとには、きららきららと大きな虹が。


 それぞれの胸に小さなしあわせと、すてきな匂いを振りまいて。



 お狐さんありがとねと、去っていく姿に僕はしっぽをふりふりするのでした。

 

 

 

 

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