第7話 盗賊の親子

「ちきしょう、俺達をおいつめやがって」


どこか小悪人のような狐目のよれた革鎧をきた男はぼろぼろの剣をもち溜息をつく。


「父ちゃん」


怯えながら男に似ても似つかないような美しい金色の髪をもったどこか貴公子のようなかわいらしい少年が男のそばにながら震えている。


「へへ、ラキ、ありがとうよ、こんな小悪党の俺を父親とよんでくれてよ」


目の前の仲間達の屍を見ながら男は自分のスキンヘッドの頭をぺしぺし叩く。


「ラキ、お前は捨て子だったんだ、それを俺達が拾った、俺達はスラムの出でろくな出身じゃなかった、盗みもしたしろくでもない事もした、だがお前が俺達の息子になってくれた事でよ、ちったあマシになったんだ、だからラキお前は生きろな」



盗賊の男はにこやかにラキと呼んだ少年の頭をなでる。


「話は終わりか、盗賊の分際で我が部下共々てこずらせてくれたな」


目の前の黒い兜と鎧を纏った男はくぐもった声で言う。


「うるせーよ、こっちは弟分も仲間もやられてんだ、そんで息子だけは逃がすときめたんだよ」


「ふん、その森は羅刹の森であろう、万が一も助かる可能性はないぞ、その勇者を寄越せ、そうすれば命は助けてやる」


「断る、ラキはこれから生きるんだ、俺と違って明るい世界を」


緊迫した空気に一人の声が聞こえた。


「おいおい、なかなか物騒な話じゃねえか」


そこにいたのは和装を纏った赤髪の男だった。




「(この男、何者だ?)」


黒兜の黒騎士ゼラフィムは警戒は最上級に設定した。

見たこともない和装の男、赤髪、若くとも魂が震えている。


この大陸における女魔王の一人リーンフィリア様の懐刀として独自に幼い勇者を捉えにきたわけだが、存外盗賊達の抵抗が激しく逃亡を許してしまった。



「んーとりあえず盗賊のおっさんたちがやられてるんだな、オーケー、なら俺は盗賊のおっさんらに味方しよう」


赤髪の男はあっけらかんといっていつの間にがゼラフィムの懐に潜り込んだ!



「なっ!!」


防御が間に合わず赤髪の男の手刀に吹きとばされる!



「とりあえず魂はまだ体から離れてないな、よしよし、じゃあ「回魂」」


男が言うと共に倒したはずの盗賊達が息を吹き返していく



「蘇生術だと!?」


「やっべ、こっちじゃ禁呪指定なんだっけ」


赤髪の男は肩を竦めまたゼラフィムに目線を向ける。


「さて、話をしようか、とりあえず子供に剣を向ける輩はろくでもないからな」



赤髪の男はおどけていうが眼が笑っていなかった。


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