第24話 柴田勝家・覇王への変貌!
1547年(天文16年)8月
遠江国・本坂関所跡地・柴田軍本陣
織田信長
「権六!よくやった!太原雪斎を仕留めるとは天晴れ!見事である(満面の笑み)」
「はっ、ありがたき幸せ。殿、高速蒸気輸送船・清洲丸での移動いかがでしたか?」
「ああ、凄すぎて今までの船は何だったのか?話にならんなカカカw!」
信長の本隊6千は、戦艦尾張丸10隻に守られ、尾張から今切口を経て浜名湖へ侵入。
そこから
「岡崎城を失った松平家は壊滅状態とは言え、残党が残る三河横断は危険が伴いますゆえ。」
「うむ、しかも清洲丸だと陸路と比較にならぬ移動の速さだ。遠江の今川勢に織田の力を見せつけるには、最適な一手となる。」
勝家「太原雪斎を失った今川軍は、本陣の曳馬城に撤退。しばらく動けぬかと。」
信長「ここから25kmか……権六(勝家)、遠州灘沖合いの尾張丸10隻で今夜、艦砲射撃を行い壊滅させろ!
朝比奈や井伊など使える武将がおるのは承知しているが、まずは曳馬城を落とし、天竜川西岸まで取るのが先決だ。」
「殿、遠江の統治・内政を考えると得難い武将かと。先ずは城門や塀等を破壊し、城を丸裸にします。
そこで退却命令を出し、それでも退かなければこの権六が全員、キャノン砲と滑空砲で根絶やしにします。」
「……ほお~~権六、儂の命令に異を唱えると申すか……(フツフツ怒り)」
アイリス『やめなさい勝家、信長の思考にノイズが入り始めたわ!危険な前兆よ!』
『ああ、俺にも聞こえる。思考を導こうと何度も試したがキャンセルされた……濃姫を娶ってもなお消えぬ第六天魔王の片鱗……朝比奈達は諦めるしか無さそうだ…』
「滅相も御座いません!殿、余計な事を申しました。直ちに準備に入ります。」
「カカカw!それでこそ権六だ!容赦無し1人残らず殺れ!任せたぞ。」
「はっ!!」
*****
史実を逸脱する重要人物の最後…だがそれは今川家だけでは無かった…
*****
その日の夕刻
勝家が設置している、マンパック型(背負い式)軍用トランシーバーから凶報が入った…
「こちら尾張丸25号、柴田様聞こえますか?」
「聞こえるぞ、送れ!」
「はっ!先ほど
「な!何だと!!!いま信長様に伝える!このまま待て!」
アイリス『勝家くん!私は直ぐに古渡城に飛ぶわ!ホログラム高速データ演算で病状を確認してくる。』
『頼んだ!』
事のあらましを信長に伝えると、勝家に指示がでる。
「直ちに曳馬城の艦砲射撃を実行!そのまま跡地に陣を張り、天竜川西岸に駐屯しろ!儂は兵2千を連れ高速船で古渡城へ向かう!頼んだぞ権六!」
「はっ!遠江の事は気にせず大殿の側に居て下さい!」
「うむ、出立だ!!」
史実で織田信秀は1547年、美濃・斎藤道三との加納口の戦いで深手を負ったが、この世界線では、その戦い事態が起きていない。
アイリス
『勝家くん信秀公の病は
既に発疹が全身に広がっていた…大人になってからの麻疹は重症化しやすいの…厳しいわ…』
『あかばさだと!!死の病だ……アイリスに教わり大量精製した抗生物質(ペニシリン)でも駄目なのか?』
『ペニシリンは細菌を殺すための抗菌薬なの。麻疹は麻疹ウイルスが原因で特効薬は存在しない…だから未来では幼児の頃に、ワクチンを射って予防するの。』
『ワクチン??そんなの聞いた事も無い…薬なしで治るのか?』
『…彼の場合、長年の過労による免疫不全で身体の抵抗力が落ちている。40度超えの高熱で合併症の肺炎も起きている。残念だけど明日まで持たない…』
『そんな馬鹿な……! 蒸気機関を作り、南蛮船を浮かべたアイリスと俺が、たった1人の命も救えないというのか!?』
『…正直に言うわね…私なら麻疹くらい何とでもなるの。だけど勝家以外の人間に直接干渉する事は固く禁じられ、その力を使ってもキャンセルされる…ごめんね今回は役に立てない…』
『無理を言って悪かった…』
「尾張丸1~10号!曳馬城へ艦砲射撃を直ぐに始める!城は勿論、周辺全てを消滅させろ送れ!」
「弾数制限は何発でしょうか?送れ!」
「儂の命令が出るまで無しだ!撃ちまくれ!」
「「「了解!!!」」」
『義父殿……』
勝家とお市姫との婚姻を自ら纏めた織田信秀。
その武力と経済面への理解の深さを、心から尊敬していた織田信秀。
悲しみを怒りに変え、さらに冷徹な覇王へと変貌した柴田勝家!
曳馬城は地形が変わるほどの榴弾を浴び、半径1kmがクレーターだらけとなった。
アイリス
『後の内政も考え、救いたかった武将(朝比奈や井伊)や、足軽などの労働力。
第六天魔王の命とは言え、自らの手で全てを灰にしてしまった…私は勝家くんに、孤独感を感じさせない様にしないと……」
ちなみに…
今川軍12,000人の軍勢
生存者は…ゼロである……
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