第19話 濃姫驚愕!尾張・黄金の都
1547年(天文16年)6月
美濃の蝮の娘・帰蝶は、織田信長への輿入れのため、国境を越え尾張の地へと足を踏み入れた。
父・道三からは
「信長が真のうつけなら、これ(短刀)で喉元を掻き切れ!」と言い含められていたが、帰蝶が目にしたのは、父の想像を絶する未来の光景だった。
「……これが、尾張…… 嘘、まことなのですか、これは……」
輿の隙間から外を覗いた帰蝶は、我が目を疑った。
そこには泥にまみれたはずの街道はなく、コンクリートで滑らかに舗装された(灰色の道)がどこまでも続いていた。
そこを、
沿道の町並みには、夜になっても消えることのない(ガラス張りの街灯)が並んでいる。
行き交う民たちの顔は、美濃の民よりも遥かに艶やかで、誰もが精練~漂白処理された純白の(織田木綿)を纏っている。
そして那古野城の門前で彼女を待っていたのは、信長の軍師で火力奉行の柴田勝家であった。
「ようこそお出で下さいました、帰蝶様。織田家を代表し、この柴田権六勝家が歓迎いたします。」
出迎えの口上を述べ馬上の人となった勝家は、帰蝶を射抜くような鋭い知性と、山をも砕かんばかりの武勇を全身から放っていた。
帰蝶は震える声で問うた。
「柴田殿……この国は何なのでしょうか。父上が言っていた『うつけの国』など、どこにもありませぬ。まるで、異国の……いえ、天上の都ではありませぬか。」
勝家は不敵に微笑むと、帰蝶の輿に近づき、低い声で囁いた。
「帰蝶様。ここにあるのは天上の奇跡ではありませぬ。すべては我が主・信長様と、この権六が作り上げた現世の世界に御座いますれば。」
「信長様と2人で?」
「左様…他国がどれほど
「。。。。。(汗)」
帰蝶はその瞬間、悟った。
父・道三が恐怖したのは信長という個人のみならず、その背後に立つこの男、柴田勝家がもたらす「未知の力」なのだと。
その夜。
信長との初夜を迎えるべく用意された部屋には、純白のシーツと、ガラス製の美しいランプが置かれていた。
ドタドタドタドタ!
敢えて大きな足音をたて、自分の接近を伝えながら現れた信長の姿。
それは、父・道三に聞いていた虎の皮を纏った片肌脱ぎの姿ではなく、帰蝶が初めて見る異国風の衣服に身を包んでいた。
『わあ……なんと凛々しい立ち姿なのでしょう……』
黒のシャドーストライプ入りの最高級生地で仕立てられた、ジャケット・ベスト・スラックスのスリーピーススーツ。
ディープブルーのネクタイが黒とのコントラストで、洗練された雰囲気を醸し出している。
ハイ帰蝶さん1発で落ちましたw一目惚れです。。。
アイリス
『さすが第六天魔王…13歳なのにハリウッドスターみたい。これは落ちるわね…』
柴田勝家
『ん?魔王にも衣装とか何とか?言ってなかったか?(笑)』
『それ馬子にもね。。。勝家くんもそうだけど、この時代の人って毎日鍛練してるから、引き締まった筋肉質体型でスーツが似合うのよね。仕立てて大正解だったわ!』
『儂も…その~~…1着欲しいかと…』
『あら珍しい、そっか!お市ちゃん綺麗だもんねw』
『ぐぬ(赤面)そう言う訳では無い…』
『ハイハイ了解よ。信秀さんや信光さん等の織田家首脳にもプレゼントしたら喜ばれるわね。それより勝家くん!何時までそこに立ってるの!気を利かしなさいよ!』
『ん??!』
『だから!早く二人きりにしなさいよ!この朴念仁!』
「あっ!!!(汗)
では殿、帰蝶様。護衛の者で城内は見張っております故。今宵はこれにて失礼致します。」
「うむ。権六、大義であった。」
信長は帰蝶に向かい合うと
「どうした蝮の娘?顔が赤いぞ…これから儂を見定め、うつけと思うたら毒を盛るか、刺し違えるか好きな方を選べ。
明日から尾張を案内してやろう。儂と権六の内政をその目で見て判断するが良い。」
信長に嫁いだとは言え、まだ若干12歳の帰蝶。
勝家が去った静寂の中、帰蝶は信長の凛々しき瞳に見惚れ、懐の短刀をそっと握りしめた。
だがそれは殺意ではなく、この眩い光を放つ主君に命を捧げるという、女としての烈しき誓いへと変わっていたのである。
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