第21話

③ 音が先に答える


コーヒーミルの音は、

説明の代わりになる。


誰に出るのか。

誰に出ないのか。


その場で確認しなくても、

分かってしまう。


聞こえているのは、全員同じだ。

でも、

自分のことだと思っていい人と、

思ってはいけない人がいる。


だから、

誰も聞かない。


聞いた瞬間、

理由が必要になる。


この店では、

理由が生まれない方が

うまく回る。


音だけが残る。

答えは、

もう出ている。

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