第13話
第3章 縁起
① 見えない区別
この店では、
運がいいとか、悪いとか、
そういう話はあまりしない。
勝ったか、負けたか。
それより前に、
「今日はどういう日か」が
なんとなく分かってしまう。
朝の空気。
牌の音。
誰が最初に笑ったか。
それだけで、
今日は大安か、
それとも大凶か。
理由は説明されない。
説明しなくても、
みんな同じ方を向く。
私は、
その区別を
言葉にしない側にいた。
縁起がいい人。
縁起が悪い人。
どちらが正しいかじゃない。
近くにいて、
安心するかどうか。
それだけだった。
この日も、
何も起きていない。
まだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます