第8話 魔剣の真実と新たな命と

「何だこの光は?」


「よくやった...これで私は魔剣の中に戻れる」


「どうゆう事だよ?」


「私は元々魔剣に宿った精霊なのだ...魔族の姿をしていたのは本物の魔族に見つかっても誤魔化せるようにだったのだ」


「それでは俺達をわざわざここまで誘い込んだのは...」


「この場所でないと戻れないからだよ」


「あの鍛冶師の親父...芝居してたのか?」


「彼には以前から魔剣を持った者が現れた時にこうするようにお願いしていたんだ」


「マジかよww」


「聖剣も力を取り戻したが肝心の勇者が病に伏せってるようだ」


「ルシアが?!」


「ただ幸いなのは魔界でも異変が起こったらしく魔王軍も休戦状態らしい」


「そうなのか?」


「勇者も休養が必要...お前達もそうみたいだな」


「どこまで見透かしてるんだよ」


「精霊だからね...」


「しばらくは魔王軍も動かないようだから休養するんだな」


「分かったよ」


「何かあれば教えてやるよ!じゃあな」


そういうと魔族の姿をした精霊は魔剣に吸い込まれて姿を消した


鍛冶師の元へ戻るとダニエルとアレックスが出迎えてくれた


「悪かったな兄ちゃん...魔剣の精霊に頼まれたとはいえ騙す形になっちまって」


「ごめんなさいね〜お詫びにタダで他の装備の鍛治をするわね」


どうやら気難しそうにしてたのは演技がバレないようにする為だったらしい


魔剣の精霊から聞いた話を伝えるとダニエル達はホッと胸を撫で下ろしたようだった


「ならしばらくは子育てに専念出来るのね」


「そのようだな...俺達はルシアに薬を届けたりするよ」


「私とアレックスも実家に戻って子供を育てるよ」


「また冒険する時は絶対呼びに来てよね!」



こうしてしばらくの間パーティは解散する事になった


無事にそれぞれ子供も産まれて幸せな時間を過ごしていた


ガルムとダニエルの薬のお陰でルシアも持ち直したらしく再び魔王軍との戦いが始まるまで休養しながら身体が鈍らないようにしていた


「兄さんは子供が産まれたって本当?」


「ああ...リリディアナって名付けたよ」


「女の子なのね...」


「俺達が留守の間もダニエルの親族が見ててくれる約束なんだ」


「そうなの...私も早く子供作らないと」


「お前は身体が弱いんだから無理しなくて良いんだ」


「仲間のレオンとならって思ってはいるんだけどね」


「あまり焦るな...魔王を倒してからでも間に合うだろう...無理するなよ」


「分かった...今は魔王を倒すのが第一目標だよね」


「それで良い...」


「魔王軍もなんで休戦状態になったんだろうね?」


「分からん」


「私の聖剣も詳しいことは教えてくれないの」


「聖剣も精霊が宿っているのか?」


「光の精霊がね...魔剣に宿ってるのは闇の精霊らしいけど」


「そうだったのか?」


「知らないで使ってたの?」


「精霊と呼吸を合わせるのも大切なんだよ」


「そうだったのか...教えてくれてありがとうな」


それからしばらくして生活も落ち着いた頃...魔王軍が再び動き出したようだ


「ルシアは無理しすぎるなよ」


「分かってる...兄さんも気をつけてね」


「次に会うのは魔王の前だからな」


ガルム達には魔王の四天王との戦いが待っていた


水使いのウォータリオには雷の魔法で対抗した


風使いのホーキンソンには重力強化した直接攻撃で応戦した


炎使いのメラニアには水で対抗した


雷使いのライオネットには避雷針を立てて直撃を避けながら対抗した


子供達の未来の為に戦うガルム達


守る者が出来た事により更にパワーアップしていた


「子供達の為には負けられないよな」


「勿論だよ!絶対勝って平和を取り戻そう」


四天王を制覇したガルム達は更に奥に進んで行く


邪悪な気配が強くなっていく


「すげぇプレッシャー感じるな」


「うん...これはヤバイね」


「後戻りは出来ないね」


「泣いても笑っても最後の戦いです」


ガルム達の前に巨大な扉が現れた


覚悟を決めたガルム達は扉に手をかけようとするとひとりでに扉が開いて行った


【ようこそ勇者諸君...我が魔王城へ】


頭に響くような声がした


扉の先へと進むと王座に座っている人影が見えた


「貴様が魔王か...覚悟しやがれ!」


それぞれの武器を構えて威嚇体制になる


王座の影が動いて近付いてくる


そして魔王の姿が明らかになった


頭の左右に角が生えて長髪で浅黒い肌


程よく筋肉が付いて背中には蝙蝠のような翼が生えている


髪の色と瞳は紫で整った顔立ちをしている


【歓迎してやろう...我と戦えるのだからな...さぁその力見せろ勇者ども】


魔王との戦いが幕を開けた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

勇者の血脈 みゅうた @tomrina

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ