第24話 真・天岩戸神話
かつて、
そして、
三柱はそれぞれ『太陽』、『月』、『嵐』を司る神でありながらも、
姉弟として
荒々しくガサツ、騒がしくも、戦うことには長けていた。
だが、決して悪い神ではなかった。
むしろ正義感が強く、己の力を試すために、
常に強敵を求めて戦いに明け暮れていた。
「
「弟者よ、そなたな……少しは静かにできぬのか?」
「だめだだめだ、静かにしてたんじゃ力が鈍るだろ! なぁ~、頼むよ!」
「……呆れた奴じゃ」
あるとき、
「おい、もっと面白い相手はいねぇのかよ! このままじゃ、俺様の腕が鈍っちまう!」
その時、どこからともなく聞こえてきた声が彼を呼び止めた。
『それほどの力があるなら、俺と勝負してみるか?』
そこには黒いオーラを纏った異様な男――根ノ国の悪鬼が立っていた。
「なんだお前? 面白そうじゃねぇか!」
『俺に勝てる自信があるなら、力を試してみるがいい。ただし――』
悪鬼は不敵な笑みを浮かべながら言葉を続ける。
『俺に挑む資格が欲しければ、
そうすれば、お前に相応しい
戦場、強敵、自分の力を存分に試せる――そんな機会を逃すわけにはいかない。
「いいだろう! その
その言葉と共に、
門が開いた途端、悪鬼は大勢の手下と共に
神々は果敢に悪鬼へと挑んだ。
だが、戦を司る神はわずかで、その力は悪鬼に及ばなかった。
悪鬼たちは
その混乱の中、悲劇的な出来事が起こっていた。
「姉者も……妹者すらも……守れなかった……!」
大切な妹を失い、
さらに、『太陽』を司る
神々は
歌い、踊り、笑い合うことで神力を高め、一点に集約し、それを
舞台の中央に立った
その姿に魅了された神々の笑い声が次第に広がり、声援が響き渡る。
陽気な雰囲気が最高潮に達し、神々が一体となる感覚が生まれる。
その力が
「これが神々の力……よっしゃあ! イケるぞ!」
その姿はまさに、神々の力の象徴。
「――開けぇぇぇぇぇっ!」
巨大な岩が、軋む音を立てながら重々しく動き始め、
僅かに開いた隙間から光が細く差し込む。
「アマテラ! 助けにきたぞ! 手を……早く!」
「タヂカラ! おぬしがきてくれたのか」
神々は歓声を上げ、踊りと笑いがさらに高まる。
「「戻ってきた――! 光が戻ったぞ――!!!」」
神々が
「これで……一件落着、だな」
「タヂカラ、よくぞ救ってくれた。そなたの力、決して忘れぬぞ」
その場にいた神々も歓声を上げ、
しかし、喜びの熱が静まり始めたころ、神々の間に一抹の不安が広がり始めた。
――今回のこの大騒動が、葦原中つ
『太陽』を司る
それは神々にとって、到底受け入れがたい恥だった。
そこで神々は相談の末、一つの逸話を作り上げた。
『
まこと、見苦しい話ではあるが、
この逸話は神々全員の同意のもと広められることになった。
真相を知る者たちは皆口を閉ざし、
さらに、
「俺は責任を取らされ、
それを償うために彼は自ら
葦原中つ
@
老人は話し終えると、盃の酒を飲み干し、すっと席を立った。
「俺が知ってる天岩戸の話と、ちょっと違うんだな」
やっぱり、この老人は神様だ。
こうして語ってくれたということは、きっと真実なのだろう。
そして、
――ああ、そうか。そうだったのか。
俺の中でモヤモヤしていたものがスッと晴れた。
同時にチクリと痛みを伴う。
「ふぉっふぉっふぉっ。何が真実か偽りか。それを決めるのはおぬし自身じゃて」
「じいちゃんも神様なんだろ?」
振り返ると、すでに老人の姿はなかった。
ただの老人の暇つぶしだったのか、
それとも、俺に聞かせたかったのか、わからない。
「アメノタヂカラオノミコト……タヂカラ」
声に出してみた。
……会ったことのない神様。だけど昔から知っているような奇妙な感覚を覚えた。
ホールの窓からは、鮮やかな朝焼けの空が見えていた。
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