3 『創立百周年記念■■■興業の栄光』
※映像を見た当時のメモを元に書いています。細部は異なるかもしれません。
撮影媒体:8ミリフィルム
上映時間:12分
映像:モノクロ・カラー
※ラベルに書かれたタイトル
『創立百周年記念■■■興業の栄光』
※テロップ
黒地に白抜きで『創立百周年記念■■■興業の栄光』が浮かび上がる。
――明るい音楽を背景に、カラー映像で採掘場のような風景が映し出される。甲高い女性の声でナレーションが入る。
ナレーション:■■■鉱山と言えば、江戸時代末期にあたる
――かなり古い、鉱山で採掘を進める裸の人足らしき人物のモノクロ映像が続く。
ナレーション:これは■■■興業の輝かしい栄光の一ページ目に刻まれる重要な資料です。当時来日していた米国の人類学者アディス・ジョイマン氏によって撮影された■■■鉱山の様子は、今と変わらず当時の人の息づかいがこの映像から立ち上ってくるようです。工業化された現代とは違い、当時は神の山に入る許可をもらったゲロク(漢字不詳)たちのみの採掘であったため、採掘量はあまり多くありませんでした。
――場面が変わって、モノクロ映像。とても広い宴会場のようなところで多くの人々が飲み食いをしているシーンになる。壇上で芸者が踊り、正装をした人々が膳の前で酒をふるまわれている。中には力士らしき人物も見られる。
ナレーション:これは■■■興業創立三十周年の祝福すべき記録映像です。当時会長の■■■氏をはじめ、財界や角界の大御所が集まり大変賑やかな式典となりました。この記念式典に際して奉納相撲も行われ、当時の横綱が残した手形が社長室に今でも飾られております。
――ここからカラー映像に変わる。機械化していく採掘場の紹介映像で、採掘しているシーンや地下へ降りていく場面、休憩所内で作業員が談笑している様子などが映し出される。
ナレーション:時代が移り、オートメーションの時代となりました。ゲロクたちも作業着を着て、一般の男となりました。この頃、働き手として他の地方からも採掘をしたいという申し出がたくさんありました。そこで当時の社長■■■氏はゲロクの儀式を簡略化し、たくさんのゲロクを擬似的に作り上げることで採掘の効率化を図りました。
――続いて並ぶ新聞記事の映像。炭鉱で事故が起こり、多くの作業員が亡くなったことが報じられている。追悼慰霊祭のような映像も挟まれる。
ナレーション:記憶に残っている方もいらっしゃるでしょう、あの恐ろしくて忌まわしい落盤事故のあった日は、は私たちにとって忘れることの出来ない、悲しみの日となっております。今でも毎年社長の■■■氏は追悼神事を行い、救出されることのなかった二十八名に深い哀悼を捧げております。
――大勢の人々が集まるイベント会場、社長と思われる人物のスピーチ、パーティー会場。そして外国と思われる場所を歩く社長の姿。
ナレーション:明るい話題もありました。高度経済成長を経て豊かになった我が国において、万国博覧会が開かれました。我が■■■興業もパビリオン建設には名を連ね、各国の要人を招いて国際的な会合が開かれました。そして是非我が国にも同じような鉱業をという声に応え、世界各国を飛び回る日々が始まりました。これが我が社のコンサルタント業としての最初の一歩となっております。
――BGMの音量が大きくなる。ますます発展していく採掘場の様子の後に、レストランや遊園地、病院や結婚式場、満員のコンサート会場の様子などが映し出される。
ナレーション:そして今では鉱山業に留まらず、従業員向けの福利厚生の一環で始めた飲食業、病院や娯楽施設の分野にも■■■興業は進出しました。皆さんご存じの通り、■■■興業は我が国を代表する企業でもあります。今後も■■■興業のますますの発展を願い、次の大きな節目までの安全と多幸をお祈りしましょう。
――大きな明るいBGMとコンサート会場を背景にエンディングテロップが流れる。制作は■■■興業宣伝部、ナレーターは叶田麻美(かのうだあさみ?まみ?)。その他映像資料、新聞資料提供で新聞社や博物館の名前。最後は■■■興業の大きなロゴマーク(蛇のような生き物が絡み合ったもの)が浮かび上がって終了。
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