第3話 ぽっちゃり巨乳アラサー女子との同居契約

 シャワーから出てきた穂津田桂香ほつだけいかの紅潮した頰を見て、僕の心臓は勝手に早鐘をうつ。

 穂津田桂香は僕のジャージを着ている。

 着替えがないので、貸したものだ。

 胸のあたりの大きな膨らみを見て、僕はごくりと生唾を飲み込む。

「シャワーありがとうございます。久しぶりで気持ち良かったです」

 ごしごしと穂津田桂香は髪の毛をタオルで拭く。僕にぺこりと頭を下げる。

 穂津田桂香の気持ち良いのフレーズが脳内で何度もリフレインされる。


「ぼ、ぼ、僕もシャワー浴びてきます」

 僕はどもりながら、立ち上がる。

 これでは緊張しているのが、丸わかりではないか。

 僕は着替えを持ち、浴室に向かう。

 風呂場の洗濯籠には穂津田桂香の脱ぎ捨てられたスウェットが入れられている。

 他人の洗濯籠に自分の服を入れるのはどう言う精神構造なのかと、ふと疑問がよぎる。

 しかし、白いブラジャーの肩ひもがみえた瞬間、疑問は吹き飛んだ。

 思わず手にとり、匂いを嗅ぎたい衝動にかられる。わずかに残る理性が僕の変態的行動をおさえた。

 

 はやる気持ちを抑える。

 僕は熱いシャワーを浴びる。

 いつもより念入りに体を洗う。

 特に下半身の一部分は念入りにだ。

 待たせたなと僕は自分自身に語りかける。

 シャワーを浴び終え、体をしっかりと拭く。

 洗面台で歯をこれまた念入りに磨く。

 とどめとばかりにマウスウォッシュで口をゆすぐ。

 

 僕が痛いほど心臓を高鳴らせながら、浴室を出るとこたつであお向けに寝ている穂津田桂香が見えた。

 眼鏡をかけたまま、彼女はぐっすりと寝ている。

 なんだか、肩透かしをくらった気分だ。

 据え膳食わぬは男の恥というが、社畜童貞の僕にそんな勇気があるはずもない。

 

 寝返りをうって眼鏡が悪くなるといけないと思い、穂津田桂香の眼鏡を外す。

 穂津田桂香は安心した様子でぐっすりとねむっている。ちょっといびきをかいている。

 僕はそっとジャージのファスナーを下ろす。

 これぐらいは宿泊代だよな。

 と自分に言い訳をする。

 やはり穂津田桂香はノーブラであった。

 アニメなんかでは謎の光が入るであろうピンク色の突起を見ることができた。

 僕はどんなに巨乳でも横に広がるのだという知見をえた。

 僕はさげたジャージのファスナーを上げた。


 日和った童貞はその日は寝ることにした。ただやはり、もんもんとしたのでトイレに向かう。

 生々しいおっぱいを想像しながら、一人で事をなしとげた。

 賢者となった僕は一人ベッドで眠りについた。



 スマートフォンのアラーム音で目を覚ました。

 スマートフォンを見ると午前七時だった。

 なんだか良い匂いが僕の鼻腔をくすぐる。

 こたつのテーブルの上にはだし巻き玉子とご飯が置かれていた。

 誰が置いたのだ。

 僕は寝ていたのだから、消去法で言えば穂津田桂香しかいない。

「おはようございます、矢代さん」

 みそ汁の椀を持った穂津田桂香に挨拶される。

「これは?」

 僕が訊くと穂津田桂香は「お礼です」と答えた。

 いや、お礼なら生おっぱいを見させてもらったけど。

 むろん、そんなことは言えるはずもない。

「あ、ありがとうございます」

 僕は礼を言う。

「いえ、お礼はこちらこそです。久しぶりにぐっすりと眠れました」

 たしかにおっぱい見ても気づかないほど眠っていたな。

 僕は有り難く朝ごはんをいただくことにした。

 そう言えば朝ごはんに食べようと思っていたいちごジャムパンは穂津田桂香が食べたのだったな。

 いちごジャムパンが朝定食に化けたと思うとわらしべ長者になった気分だ。

「これから仕事なんで、これでお昼でも食べてよ」

 僕は財布から千円札を取りだし、こたつのテーブルに置く。

「い、いいんですか」

 じっと穂津田桂香は千円札を見つめている。

 まあ生おっぱいの代金だと思えば安いものだ。

「良いんですよ。これスペアの鍵です」

 僕は家の鍵のスペアを穂津田桂香に渡す。

「は、はい」

 と彼女は受け取る。


 僕は歯を磨き、服を着替えて部屋を出た。

 穂津田桂香は玄関まで見送り、いってらっしゃいと声をかけた。

 なんだか良い気分だ。



 午後六時に仕事を終えた僕はどこかうきうきとした気分で帰宅した。

 帰ったらぽっちゃり巨乳女子がいると思うと心踊る。

 自宅の玄関を開け、ただいまなんて言ってしまう。

 おかえりなさいという穂津田桂香の声を聞き、にやけてしまう。彼女がいるとはこういう気分なのか。

 部屋に入ると、醤油の焦げる良い匂いがした。

「あの、晩ごはん作りました」

 こたつのテーブルを見るとチキンの照り焼きとトマトのサラダが並んでいる。

 穂津田桂香は二人分のご飯と味噌汁を置く。

「こ、これは?」

 僕は訊く。

「もらったお金で作りました。さあ食べましょう」

 穂津田桂香はお昼はキッチンにあったカップラーメンをたべて、あの千円でこれだけの料理を作ったのだという。

 チキン照り焼きは甘辛くて、ご飯が進む味であった。

「美味しいです」

 僕が言うと穂津田桂香は「よかった」とにこりと微笑む。

 可愛い笑顔だ。

 とても三十歳には見えない。

 おっぱいを見られて、ご飯まで作ってくれるなんて最高だ。


「そうだ。こういう契約はどうですか。穂津田さんがこの家に住む代わりに家事をやってくれませんか?」

 僕は味噌汁を飲み終え、そう提案した。

 隙を見て、おっぱいは見るけどと心の中でつけ足す。

「そんなので良いんですか?」

 穂津田桂香は目を潤ませる。

 生おっぱいの代金だと思えば、安い。

「わかりました。その契約受け指していただきます」

 こうして僕はぽっちゃり巨乳アラサー女子と同居契約した。オプションは密かに生おっぱいを見るこだ。


 

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