黄金の虎・油の匂いの家族
鉄と煙の街「スチーム・バレー」
路斥裏のゴミ捨て場で死を待っていた私を救ったのは、黄金の虎のシリオン、レーゲルだった。彼は凄腕の修理屋で、そして、赤ん坊のレオの父親だった。
「ミロ、機械っていうのはな、どこか一つが欠けても動かない……でも、その欠けた部分を補うのが、修理屋の仕事だ。」
レーゲルはそう言って、私の雷を制御するガントレットを作ってくれた。
地下の修理屋で、私たちは共に過ごした。油の匂い、歯車が噛み合う音、そしてレオの柔らかな笑い声。私は初めて、自分が「誰かと繋がることで、欠けた部分を埋められる」ということを知った。
だが、幸せは一瞬で燃え尽きた。
大規模な蒸気爆発。崩れ落ちる天井。レーゲルはレオを私に託し、自らは瓦礫の下敷きになった。
「ミロ……その力を、誰かのために使え。」
それが、彼の最期の言葉だった。
私は泣き叫ぶレオを抱きしめ、燃え盛る街の中で立ち尽くした。
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