白銀の雷鳴・黄金の残照
PunkSteam
氷の檻・神の書き損じ
雪は、音を吸い込む。
白虎の里の冬は、死者のように静かだった。
六歳の儀式。一族の長であるお父様の冷たい瞳の前で、私は祭壇に震える手を置いた。
――バリイイイイイン!
鼓膜を突き破る、汚い音。清廉な氷の祭壇は、一瞬で黒く焦げ、砕け散った。
私の右手で暴れていたのは、白銀の雪ではない。不吉な、青白い「雷」だった。
「排除しろ。それは里の安寧を乱す、計算外の不純物だ。」
お父様の声は、吹雪よりも冷たかった。
だが、その瞳の奥で、彼の瞳孔が恐怖に震えていたのを、私は見逃さなかった。
それは不浄への嫌悪ではなく、自分の理解を超えた「力」への、一人の男としての怯えだったのだ。
その日から、私の右手には鉄の枷が嵌められた。私は自分が生きていること自体が、世界に対する「罪」なのだと知った。
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