7 幼馴染7
女の子
……あーあ。
言っちゃった。
心の中でそう呟きながら校舎を出る。
別に後悔はしてない
少なくとも、全部じゃない
振られたのは事実だし
しょうくんの気持ちが可憐さんに向いてるのも
最初から、なんとなく分かってた
あの表情だ
好きな人の話をするときの顔
あれはもう、どう見ても
(あれで無自覚なの、罪すぎるでしょ……)
可憐さんも、分かってないだけで
いや、分かりたくないだけか
「男を好きになるわけない」とか
「幼馴染だから」とか
全部、言い訳
――完全に、両片思い
しかも片方は無自覚
もう片方は諦めてる
……地獄か?
いや、でも
(尊い)
正直、悔しいより先に
この二人の関係性が好きになってしまった
守る側だと思ってた人が
実は一番守られてて
弱さを知ってる側が
いちばん鈍感で
「もう推しカプだよ……」
小さく呟いて、苦笑する
可憐さんのあの顔
戸惑って、否定して
それでも心が追いついてない感じ
あれはもう、時間の問題だ
(もうくっつけ)
誰に向けてでもなく
空に向かって心の中で言う
私にできることは、たぶんもうない
邪魔しないことくらい
でも――
「……幸せになりなよ」
しょうくんにも
可憐さんにも
私は、一足先に観客席に回るだけ
失恋したはずなのに
なぜか胸の奥は、少しだけあたたかかった
だってこれ
ハッピーエンド確定の両片思いだ
あとは本人たちが
気づくだけ
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