補遺 K003-KAC-A.2 経過観察ログ
この経過観察ログは、■■病院での精密検査の結果と、その後の院内での異常行動を受けて、サイトK内に用意された個室ユニットにて SCP-K003-KAC-A を一晩宿泊させ、意識化、無意識化での異常性の発現の変化を記録したものである。
SCP-K003-KAC-A には事前に事情を説明し、了承を得て個室ユニット内に定点カメラとカント計数機および置き型SRAを設置、SCP-K003-KAC-A には体内データ収集用にカプセル型カント計数機を服用させることで、空間および SCP-K003-KAC-A 自身の現実子変動値を一晩計測したものである。
2025年12月■日18時30分。
SCP-K003-KAC-A にサイトK内で一晩宿泊する目的を梶田上席研究員が説明。経過観察を記録する同意を得て、観察準備のためカプセル型カント計数機を服用させる。
計測開始。
個室ユニット内、SCP-K003-KAC-A 体内いずれもヒューム1を観測。特に異常は見られない。
2025年12月■日19時30分。
SCP-K003-KAC-A の希望を聞いた上で個室ユニット内に夕食を搬入。なるべく普段通りに過ごすよう指示。家具家電調度品からスマホ、テレビ、漫画雑誌等、おおよそ日常生活に必要な備品類は予め設置済み。
個室ユニット内、SCP-K003-KAC-A 体内いずれもヒューム1を観測。特に異常は見られない。
2025年12月■日20時30分。
SCP-K003-KAC-A が個室ユニット内に備え付けのユニットバスへと向かう。およそ10分間のシャワータイムののち、備え付けのルームウェアに着替えて鼻歌まじりに個室ユニット内に戻ってくる。
SCP-K003-KAC-A 体内のヒューム値が1.4に上昇。ソファに腰掛けて350mlの炭酸飲料を摂取後、濯いだ空き缶を片手で握り潰して小さく圧縮。ノールックでビン缶分別用ゴミ袋に投げ入れる。
2025年12月■日23時15分。
SCP-K003-KAC-A は、テレビでバラエティ番組と音楽番組を立て続けて視聴したのち、テレビとリビングの灯りを消して隣接する寝室へと移動する。この間に、SCP-K003-KAC-A の体内ヒューム値は緩やかに下降。
個室ユニット内、SCP-K003-KAC-A 体内いずれもヒューム1を観測。特に異常は見られない。
2025年12月■日23時23分。
SCP-K003-KAC-A は、スマホ画面を数分眺めた後、就寝。15分ほどかけて正常に入眠モードへと移行した。
個室ユニット内、SCP-K003-KAC-A 体内いずれもヒューム1を観測。特に異常は見られない。
日付を跨ぎ、2025年12月■日0時45分。
SCP-K003-KAC-A が正常にレム睡眠、ノンレム睡眠のサイクルを継続していることを確認。実験的に置き型SRAを起動させ、個室ユニット内のヒューム値を段階的に低下させていく。実験開始後、程なくSCP-K003-KAC-A の寝息に変化が生じた。
空間ヒューム値が0.97を下回ったあたりから、SCP-K003-KAC-A が寝苦しそうに喉を鳴らし、寝返りの回数が増える。
体内ヒューム値は程なく同期して0.97に低下。呼吸、寝姿勢が安定し、SCP-K003-KAC-A は睡眠サイクルを継続する。
2025年12月■日1時25分。
個室ユニット内のヒューム値を0.8まで低下させた状態を維持。SCP-K003-KAC-A は数分間喉を鳴らし、寝苦しそうな様子を見せたが、再度、体内ヒューム値を空間ヒューム値に同期させて安定化を図り熟睡。
個室ユニット内には低現実性の影響により、空間内部の歪みや一部消失等の非現実的な異常性が発現しているが、SCP-K003-KAC-A に、特に異常は見られない。
2025年12月■日2時3分。
個室ユニット内のヒューム値を0.4まで段階的に低下させる。個室空間内は低現実性の影響により、間取りの境界線が消失。SCP-K003-KAC-A が就寝する寝台、寝具類を始め物体の有する現実子が低ヒューム空間に流出。結合強度の弱いものから順に消失を始める。
SCP-K003-KAC-A は寝苦しそうに喉を鳴らし、時折呻き声を発しながら寝具類が消失した空間に単体で浮遊している。数分間苦悶する様子を示したが、体内ヒューム値が空間ヒューム値と同期したのち、空中に浮遊した状態で正常な睡眠サイクルを継続している。
尚、これ以上のヒューム値低下は危険が伴うと判断され、下降実験は終了。
2025年12月■日3時3分。
個室ユニット内のヒューム値を段階的に1に戻す。置き型SRAにより空間内に現実子が補填される際、SCP-K003-KAC-A 体内ヒューム値も同期し続け、安定状態が維持されている。
SCP-K003-KAC-A は床上で正常な睡眠サイクルを継続している。そのため、ノンレム睡眠時にサイト職員が実験で消失した寝台、寝具類を補填、消失痕の隠滅を図る。
2025年12月■日3時30分。
個室ユニット内のヒューム値を段階的に上昇させる。個室空間と SCP-K003-KAC-A 体内のヒューム値は、ほぼ
2025年12月■日3時45分。
個室ユニット内および SCP-K003-KAC-A 体内ヒューム値は20まで上昇。個室空間に非現実的異常性は認められないが、SCP-K003-KAC-A の体格が目視で一回りパンプアップする。SCP-K003-KAC-A は、正常な睡眠サイクルを継続している。
2025年12月■日3時55分。
個室ユニット内および SCP-K003-KAC-A 体内ヒューム値は40まで上昇。個室空間に非現実的異常性は認められないが、SCP-K003-KAC-A の容姿が世間一般にイケメンと称される変貌を遂げる。SCP-K003-KAC-A は、正常な睡眠サイクルを継続している。
2025年12月■日4時00分。
個室ユニット内および SCP-K003-KAC-A 体内ヒューム値は60まで上昇。個室空間に非現実的異常性は認められないが、SCP-K003-KAC-A の頭髪が急速に伸び、毛根から変色して金髪化する。SCP-K003-KAC-A は、正常な睡眠サイクルを継続している。
2025年12月■日4時10分。
個室ユニット内および SCP-K003-KAC-A 体内ヒューム値は100まで上昇。個室空間に非現実的異常性は認められないが、SCP-K003-KAC-A が巨乳美少女戦士に変態する。SCP-K003-KAC-A は、正常な睡眠サイクルを継続している。
尚、カント計数機では0から100までのヒューム値計測が限界のため、これ以上の計測は続行不可である。
2025年12月■日5時00分。
置き型SRAの出力を段階的に低下させる。個室ユニット内および SCP-K003-KAC-A 体内いずれもヒューム1を観測。現実性の正常化に伴い、SCP-K003-KAC-A の一連の変態は初期状態に復元される。SCP-K003-KAC-A は、正常な睡眠サイクルを継続している。
2025年12月■日6時30分。
SCP-K003-KAC-A が起床。
計測終了。
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