第四章
私たち二人は「国民組体操訓練場」の松原町支部の教導 官になった。警官は私に任せなさい、と言った。まず、訓練の参加者は空のプールで飛び込みの練習をすることになった。組体操では腕に特に負担がかかるからだという。その練習が終わると、参加者はマラソンをさせられた。体の弱いものは「獣道コース(野生動物に注意)」、健康な者は「密林コース(安全確認未実施)」、丈夫そうな者は「国道コース(車に注意)」を走らされた。これで忍耐と根性が身に付くという。人数が減ったような気がするが、その後夜まで組体操の練習が続けられるのであった。
そのうち、訓練場には誰もいなくなった。暇になったので、私たちは散歩することにした。国立公園に着くと、そこには25メートルはある巨大な「イオニアス・ブリブリブス像」が建っていた。そのとき、強風が吹いて像の鼻が吹き飛ばされた。それを見た警官は像に爆破予告をした。私は大量の時限爆弾を作り出し、それで像の全体を覆った。数時間後、国連軍によって、公園の付近は封鎖された。そして二人の爆弾解除のスペシャリストがやってきた。警部の「ゴミグラタン」とその部下の「フィーフォーフューフェー」である。時限爆弾を見てみると、コードがこんがらがっていて、タイマーの時間にあまり余裕はなさそうだった。その時、ゴミグラタンが「あ」と言って、コーヒーをこぼしてしまった。トガーン。数日後、イオニアス・ブリブリブスはここを訪れた。無事なのは強風で吹き飛ばされた鼻だけだった。彼はそれをお守りにすることにした。
私たちは温泉旅館で一泊することにした。部屋に着くと、まずテレビを見た。アニメがやっていたが、登場人物の滑舌が悪すぎて何が何だかわからなかった。ニュースを見てみた。こないだの放射線のゲップで一部地域が汚染されていたが、台風で放射線がすべて吹き飛ばされたという。私たちはとっとと温泉に入ることにした。温泉に入ったとき、真っ昼間であるからか、誰も人がいないことに気付いた。警官は勝手に入浴剤を入れた。ところが、この温泉は非常に強い酸性だったため、入浴剤と過剰に反応し、温泉は真っ黒になった。露天風呂なので、当然お湯は入れ替わらない。そこで警官は考えた。露天風呂をさらに深く掘ればさらに温泉が湧きだしてくるのではないかと。数時間後、露天風呂だった場所は大きな落とし穴に変わっていた。彼はここに「空気風呂」と書かれた看板を設置し、私と一緒に逃げ出した。
イオニアス・ブリブリブスは国民の士気を高めるために講演会を開催した。最初のスピーカーはトヨタ自動車の係長の丸山栄一氏だった。「核兵器をなくすべきか」というテーマであった。彼は最初にこう言った。「自動車会社の立場からすると何とも言えない」と。そう言い終わると彼は帰ってしまった。次のスピーカーはイオニアス・ブリブリブスだった。「私が思うに、銀行強盗には人生で大切なことが詰まっている。まず、どの銀行を選ぶか、どう襲撃するかというような計画性、人質を殺さない思いやり、怒鳴り散らす勇気、てきぱきと指示を出すリーダーシップ、人から目を離さない集中力、不測の事態に対応する冷静さ…私が思うに銀行強盗は人生であり、人生は銀行強盗である。 」そう言い終えたとき、刃物を持った男が現れた。ゲロゲロドン・ブッコロスンティヌスだった。
彼は人殺しがしたかったのに銀行強盗を任された挙句捕まったのに腹が立っていた。彼は脱獄し、イオニアス・ブリブリブスを殺すことにしたのである。イオニアス・ブリブリブスは戦力実数値3162の「死神マリー」を召喚、彼女の技「シャブシャブパンチ」によりゲロゲロドン・ブッコロスンティヌスの刃物が壊された。彼はそれに対し、「1と5とスペード」を一気に捨てるという荒業に出る。しかし、彼は「ウノ」を言い忘れ、多額の借金を背負って敗北した。こうしてイオニアス・ブリブリブスは助かり、講演会は無事に終わった。
あれから数日後、宇宙ビームが観測されるようになった。地上に降り注ぎ、6分に1人が亡くなっているとされる。恐らくはブリブリバンの仕業だろうが、詳しいことはわからない。そこで、アントニウス・ティラノサウルスが望遠鏡でどこから発射されているのか観測することになった。アントニウス・ティラノサウルスはレンズを覗いた。するとブリブリバンと目が合ってしまった。次の瞬間望遠鏡のレンズが急にまぶしくなった。宇宙ビームだった。数日後、焼け跡から彼の遺書が見つかり、大切に保管された。第二回ブリブリバン対策会議で、イオニアス・ブリブリブスは「彼の遺書がカギになるだろう」と言って遺書をめくった。そこには「ぎゃー」と書かれているだけだった。他の研究者は宇宙ビームが東南アジアやアフリカに多く着弾していることに着目し、宇宙ビームがサイの革に引き寄せられることを突き止めた。会議では海上に「サイ革タワー」を何十基か建設し、避雷針としての役割を持たせるという決定が下された。
イオニアス・ブリブリブスの食による日本復興の夢は潰えていなかった。以前の試食会で出された「泡立て過ぎて白くなった抹茶」は意外と好評だったので、それを改良し、「イオニアス茶」として完成させることにしたのである。数日後、彼は茶のプロを招いて発表会を開いた。まず、茶葉を茶臼と茶杵を使って細かく砕いた。そうして茶粉を茶皿に盛り、隠し味に茶塩をかけた。さらに茶湯を注いだ。茶湯にはビタミンZが多く含まれており、血流をよくする効能があるからである。最後に茶こしと茶さじで白くなるまで泡立てて完成。これを見た1人の茶の専門家が「茶ハンマー」でイオニアス・ブリブリブスに襲い掛かった。これに対し、イオニアス・ブリブリブスは「茶チェーンソー」で迎え撃ち、彼を烏龍茶にしてしまった。こうして彼の夢は叶ったのである。
一方、サイ革タワーの建築はというとちっとも進んでいなかった。サイが見つからないのである。イオニアス・ブリブリブスは東南アジアとアフリカの映像を見た。見渡す限りバッタしかいなかった。宇宙ビームがサイ革に引き寄せられるというのは間違いだったのである。彼は怒り、研究者をブザーで呼びつけようとした。ところが、ブザーは壊れており、大きなおならのような音がした。それでも伝わったらしく、研究者たちはやってきて、彼の前で跪き、ミンミンゼミのように泣いた。彼はあまりに必死そうなのを見て許すことにした。こうして、すべての責任を たけしが負うようになった。たけしは走って逃げた。
たけしは走っていた。マンホールに落ちた。死んだ。その時私は幼少期の記憶を思い出した。私は東進ハイスクールに通っていたことがある。教室に入ると、「一進一退」というスローガンが掲げられていた。早速映像授業を受けてみると、画質と音質が悪い上に3倍速で何を言っているのかが分からない。ようやく慣れてきたところに30秒広告が流れてきた。「世界では毎日東京ドーム250個分のサイが殺されています。」気になったので、広告をクリックした。すると画面がフリーズし、「ぺー」と音がした。コンピューターウィルスに感染したのである。嫌になって私は逃げだした。すると、東進の先生と両親と知らない人が追いかけてきた。そして通り過ぎて行った。何だったんだこの塾。ふと我に返ると、ブリブリバンが近くに現れた。
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