第三章
私たちは苦労して空き家を見つけ、警官は表札を自分の名前に変えた。情報収集のためにテレビをつけると、「臨時政府総統」と称された覆面姿で銃を背負っている男が、「私が日本を守ります。」と言っていた。また、元号が「死ね」になった。チャンネルを変えようと思ったが、記者会見を見ることにした。総統は「イオニアス・ブリブリブス」と名乗り、「万物の源はコバエである。」と言い放ち、会場は騒然となった。また、政策を問われると、「オラオラ省、ムダムダ省、バラバラ省、ボロボロ省、メソメソ省、ペラペラ省、ギタギタ省、ギリギリ省を作る。」と言い、会場は再び騒然となった。そしてブリブリバンの対応を問われると、「ダメダメ省とグダグダ省で対応する。」と言い、会場からは誰もいなくなった。恐らく自衛隊ももう 動けるだろうが、それで勝てる相手ではなさそうだ。そこで、イグアナドンのことを詳しく知るため、私たちは博物館に行くことにした。
私たちは博物館の館長「アントニウス・ティラノサウルス」と会った。彼はケースからイグアノドンの化石を取り出した。それはかなり小さかった。「イグアノドンのことを知っているのですか」「全くわかりません」「帰れ」彼は別の話を始めた。和式トイレにアヒルを詰めて業者を呼ぶ羽目になった、という内容であった。私が飽き飽きしていたその時、警官が「ぶへえっくしょいとくらあ」と大きなくしゃみをし、化石は吹き飛んでどこかに行ってしまった。警官は言った。「これは100%あなたが悪い。」私たちは博物館から追放された。
希望を失った二人は農村でスローライフを送るのが一番だと考えた。二人は「ニンジンジン」と名乗る農場主に雇ってもらった。私はドローンで農薬をまく仕事、警官はトラクターで農場を耕す仕事を任された。警官はアクセルを思い切り踏み、トラクターは勢い良く発進した。トラクターは時速110キロに達し、農作物は粉々になってゆく。農場主が発狂するなか、警官は慌ててブレーキを探し、思い切り踏んだ。警官は外に放り出され、目の前の工事現場に衝突、全壊させた。一方私はドローンの座標を間違え、阿波踊りの会場に農薬を散布していた。私たちは農場主と走りながら阿波踊りを踊る人とドローンの追跡を振り切ると、自衛隊の基地を見つけた。
せっかくなので、私たちは基地に入ってみることにした。どういうわけか自衛隊は尺とり虫のように移動していた。自衛隊の基地内でなんとイオニアス・ブリブリブス臨時総統が演説をしていた。「万物の源は銀行強盗である。」と彼は言い放った。そういえば彼の見た目も銀行強盗そっくりだ。彼は続ける。「『銀行強盗』は『銀行が強盗をする』の略に他ならない。つまり、銀行強盗が銀行強を盗することで銀が行強盗になるのを防ぎ、盗銀の強行に対抗することが真の強盗銀行なのだ。」辺りは静まり返った。私たちは武器を漁ったが、当然ブリブリバンに対抗できそうな武器はなかった。私たちは情報戦部隊がよく利用するコンピューター室を見つけた。情報戦はブリブリバンとの戦いでは役に立たないためか放置されていた。警官はコンピューターの中にタランチュラを入れた。コンピューターを掃除するためだという。タランチュラはコードを食いちぎり、残ったコードがショート回路を構成し、コンピューターは爆発した。その時私は幼少期の記憶を思い出した。
私は幼い頃近くの寺によく通っていた。その寺は大仏を作ることにしたのだが、スペースがない。なので、寺の上に大仏を作ることにした。大仏が完成したその時、大仏が重すぎて寺を押しつぶし、大仏はそれに飽き足らず地面にめり込み、生首だけが地面に露出していた。仕方がないので大仏の生首の上に寺を再建した。が、思わぬ出費によりお金が無くなってしまった。そこで、敷地内の木や石で仏像を作って売った。500円ほど手に入ったので、それでありったけのうまい棒を買い、自分たちで食べた。すると、お金が無くなったことに気付いた。そこで、銀行から一億円を借りた。またしてもありったけのうまい棒を買ってしまった。どうしようもないのでそのままにした。うまい棒は腐ってすごいにおいを発し、私を含め誰も近寄らなくなった。なんだったんだあの寺。
ふと我に返ると、が遠くに現れた。原発の近くであった。普通に考えればピンチであるが、イオブリブリバンニアス・ブリブリブスは違った。原発の爆発にブリブリバンを巻き込めば倒せると思ったのである。作戦はいたって単純で、エサを使ってブリブリバンを原発まで誘導し、原発の屋上にあるエサを取ったときにあらかじめ仕掛けた爆破装置を起動するというものだった。問題は誰がやるかということである。自衛隊は尺とり虫になってしまったし、中央の省庁も全く機能していない。しかし、すでにブリブリバンの襲来に備え、国連軍が到着していた。国連軍は原発へ続く道にエサのドングリをばらまき、住民を避難させ、爆破装置を仕掛けた。ブリブリバンは想定通りドングリを食べながら原発に近づいてゆく。しかし、問題が起こった。ブリブリバンが屋上のドングリごと原発を食べてしまったのである。とりあえず爆破スイッチを押すと、ブリブリバンは放射線のゲップをした。ブリブリバンは満足したのか、どこかへ行ってしまった。
イオニアス・ブリブリブスは困っていた。日本はいまだに混乱に陥っており、まともな税収を得られず、ブリブリバン対策に回せる金が少ないのである。そこで、「ゲロゲロドン・ブッコロスンティヌス」という名の部下に、ウォール街での銀行強盗を命じた。ゲロゲロドン・ブッコロスンティヌスはガラスを割って銀行に侵入した。「金を出せ!じゃないとこいつの命は助からないぞ!あと逃げるための車も用意しろ!」ところが、途中でトイレに行きたくなった。そこでトイレを借りた。用を足し、トイレから出ようとするとドアが開かなかった。閉じ込められたのである。
当然トイレに入るときに人質を解放しているわけだから人質を利用して出してもらうことはできない。窓から逃げようと思ったが、パトカーのサイレンの音が聞こえてきた。ゲロゲロドン・ブッコロスンティヌスは仕方なくトイレを人質にとったが、捕まった。イオニアス・ブリブリブスは普通に国際的な支援を募ることにし、なんとか今年分の予算に不足ない金額を得た。
イオニアス・ブリブリブスの実家は漬物屋である。彼はある日、亡き母親が残した秘伝のレシピ「イオニアス漬け」を発見した。これが日本の新しい名物になり、日本に希望をもたらすかもしれない。彼はまず材料の大根と清塩と人参を用意し、大根と人参をみじん切りにした。その後みじん切りにした大根と人参の皮をむき、七日間天日干しにした。さらに漬物容器に砂糖と清塩をいれ、その後よく洗った。最後に漬物容器に大根と人参とごぼうを入れ、その上に漬物石を落っことし、蓋を占めた。一か月後、完成した。しわくちゃで粉々になって腐った食材にしか見えなかったが、試食会を開いた。参加者は泡立てすぎて白くなった抹茶と共にイオニアス漬けを食べた。食べた者は全員泡を吐いて倒れた。イオニアス・ブリブリブスは母親の墓にイオニアス漬けをぶっかけ、墓石を漬物石に取り換えてしまった。
政府がいろいろやっている間に、私たちはブリブリバンに関する調査をしていたところ、ブリブリバンに進化したフランス料理店の店長が何者かが分かった。彼はもともと天才物理学者であったが、認知症になり、「超ちょうちょ理論」という意味不明な論文を発表、学会を追放された。こうして彼は盆栽を育てることになった。だがある時、盆栽を誤って食べてしまった。彼の口の中にフランス料理のような味が広がった。こういった経緯から彼はフランス料理店を開くことになったのである。私たちはこれを政府に報告した。政府からその功績を認められ、「ブリブリバン対策会議」に参加する資格を得た。
イオニアス・ブリブリブスは「超ちょうちょ理論がカギになるだろう」と言ってページをめくった。そこには大きく「あ」と書かれているだけだった。そのとき、私はビチョビチョマンが頭によぎった。そして、こう提案をした。まず、できるだけ多くの人間に組体操をさせ、大量のビチョビチョマンを作る。そして、大量のビチョビチョマンにさらに組体操をさせ、第三形態に進化させるというものだった。バカバカしいが、これしか方法がないため、皆賛成するしかなかった。こうして、国民に組体操の習得が義務づけられた。
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