第6話 いとこの亜紀さんからの情報と、佐藤由紀子の強引
明風坊やは、「仕事に行く」を、貫いた。
(実に、頑固な子だ)
(簡単には女には、なびかないのかな)
亜紀さんもいるのに、スタスタと我々から去って行った。
(また、逃げられた私たちです)
(胸の谷間見せつけと、ミニスカは、見事に空振りだ)
亜紀さんは、苦笑いしている。
「ごめんね、柏木さんが、せっかく声をかけてくれたのに」
「ウブっていうか、気が利かないっていうか」
「いえ、まさか、亜紀さんの、いとことは」
(マジに、びっくりです)
ここで、佐藤由紀子が、しゃしゃり出て来た。
「それにしても、可愛い子ですね」
「モデルさんみたいです」
(これくらいの発言は、許してあげる)
(でも、明風坊やとの、接触は禁止する)
亜紀さんは、ニコニコしている。
「明風のお母さんの話だったの」
「有名な、プロの写真家だよ」
「お父さんは芸大で日本画教えている」
「どっちもマスコミに出るような超一流だから、どうせ、すぐにわかる」
(え?後で、検索してみます、お近づきになりたい)
「声をかけたんですが、見事に振られました」
(しかも、たくさんの社員の面前で)
亜紀さんは、プッと笑います。
「そういう子なの、子供の頃から」
「特に女性を避ける」
(なんで?何かあったのかな)
佐藤由紀子(カンだけは鋭い、身体は重量級だが)
「もしかして美少年明風君の取り合い、女の争いとか?」
亜紀さんは頷いた。
「デートの声がよくかかっていたことは事実」
「それで揉め事もあったかな」
「ストーカーされたりもあった」
「それがトラウマなのでしょうか」
(救ってあげたい、そして私のモノにしたい)
亜紀さん
「おそらくね、気持ちがやさしい子だから」
(あれ?亜紀さんの表情が、少し沈んだよ)
佐藤由紀子が、(やはり)感づいた。
「それ以外に、何か、事件とか?」
「明風君を苦しませるような」
亜紀さんは、手をヒラヒラとさせた。
(つまり、お話打ち切りかも)
「言えないよ、それ」
「明風の責任でないとは言えるけど」
「何だか、よくわからなくて、ごめんなさい」
(そうだね、私たちは、まだ馴染みが薄過ぎる)
(他人には言えないこともあるよね)
「でも、明風君に、アタックしてもいいでしょうか?」
(あきらめたくないので)
亜紀さんは、笑顔を取り戻した。
「いいよ、あなたたちなら」
(え?由紀子もいいの?そんなに気を使わないでもいいのに)
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