第2話 坊やを探すぞ、そして身体で迫る?

私、柏木美緒にとって、いまだかつて経験したことのない屈辱感だ。

生まれてこのかた、私は、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学生、社会人と、「男のお誘い」を「キャンセルしてあげた」経験しかない。

(勝利の快感の歴史である)


ところがだ!

あの明風坊やは何?

(悔しいから、坊やにした)

(坊やにして、抱っこしたいくらいに、可愛いのだよ、マジに)

多数の栄えある高田物産社員に見られているというのに!

このミス高田物産の柏木美緒が「お声かけ」をしてあげたというのにだ!


「ではまた」って何?

少しは、私を見て、デレなさいよ!

多数の高田物産社員の前で、コトもあろうに、新入社員に、恥ずかしくも「塩対応」された私。

マジに恥ずかしい上に、性格の悪いヒソヒソ声も耳に入って来る。

(特に不細工な女子社員どもから)


「へえ・・・ミス高田物産に、あれほどの塩対応?」

「あの新入社員、いいねえ、楽しい、スッキリした」

「マジ、受ける、そんなことあるんだ、面白い」

「それにしても、あの男の子、可愛かったよね」

「うん、AI美少年だ」

「連れて歩きたい、目の保養だ」


特に佐藤由紀子は、ニマニマしている。

「へえ、美緒をフルなんて、初めて見た」

(うるさい!この豊乳ボケ女!)


「うるさいな、黙ってよ、ショックなんだから」

(もう、由紀子の嫌みなんてどうでもいんだけど、マジうるさい)


ところが、佐藤由紀子の目がマジになった。

「美緒がフラレたんだから、チャンスだ」

「意地でも私が話す、今度見つけたら、ただではおかない」

(おい!重過ぎ!目がスケベだ)


「ただではおかないって、どうするの?」


佐藤由紀子は、でかい乳をブルンとさせた。

(でかいし、張っている、悔しい)


「身体で迫る」

(そのロコツさは、下品と思うよ、あの坊やには)


それでも、あの坊やがいないことには、どうにもならない。

勤勉社員の私(そこで笑わないで欲しいです)は、真面目に受付業務をこなし、お昼時間になりました。


佐藤由紀子がいつもより、元気に歩く。

「もしかすると、社食にいるかも」


「ほーー!由紀子、賢い」

(そこでお隣席強制ゲットか)

(それと、今夜の、お持ち帰り予約も強制ゲットだ)


佐藤由紀子が、ニンマリとした。

「社食の指導もしようかな」

(だめ、それ、私がする)

(由紀子には、見ているだけを命じる)


社員でざわめく社食に入りました。

で・・・明風坊やは?あれ?いないよ?


心配だよ、マンモスビルで迷子かな。

「お姉さんに全て任せて、教えてあげる」をしたいのに。

(マジ、そう思う、可愛いから)

(身体で迫る?あれほど可愛ければ、迫りたい)

(いや、迫ります、ムギューってして涙を見たい)

(なんか、妄想だ、坊やいないのに)

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