静寂

 卒業式の日。

 駅は卒業生であふれていた。

 いつもとは違う雰囲気を感じる。

 それは駅に住み着いた野良猫もなのか。


「あっ、猫猫」

「今チャンスでしょ」


 何故か今日の野良猫は朝から駅のベンチに座っている。

 そのため卒業式を迎える生徒たちの写真にしっかり入り込んでいる。

 

 俺はそんな姿を横目に足早に学校へと向かった。


 ◆


 午前中で式が終わるとまた駅が賑わう。

 多くの生徒はこれから集まりなどがあるらしいが。

 俺はいつも通り家へと変える。

 だって何も声かけられてないし。


 という事で、少しざわざわしていた中を抜け。

 駅へと向かう。


「あれ?猫居ないね」

「朝写真撮っとけばよかったー」


 すると駅のホームではそんな声があちらこちらから。

 どうやら最後の最後で俺を平和に見送ってくれるらしい。

 その後駅が静かになっても猫は出てこなかった。


 卒業式の日。

 俺は久しぶりに静かに帰りの電車に乗ったのだった。

 ――なぜか面白くなかったのは気のせいだろう。

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