別れ
雨が降ろうが暴風だろうが。雪が降ろうが。俺が駅に居るとやってくる猫。
そしていつも俺にちょっかいを出してくるというべきか。いたずら。いやがらせか。
俺に対して何か必ずしてくるという生活は俺が高校在籍中ずっと続いた。
決して楽しくはない。
いやがらせを受けているのだから。
そうだ。
なんで糞尿をいつもされて楽しいと思わないといけないのか。
というか、なんで他の学生に対してはそんなことしないのに俺に対してだけ行ってくるのか。
これで直接かけてきたら蹴飛ばしてもいいよな?動物愛護とかなんとか言われる?でも俺めっちゃいやがらせをこの猫から受けているのだから――。
って、でもそんな生活ももうすぐ終わる。
寒いい季節も終わり。
もうすぐ春。
そう。俺無事に高校卒業である。
あの駅に住み着いた野良猫とももうおさらばである。
タタタッ。
そんなこと知りもしないのだろう。
卒業式の前日もいつも通り猫がやってきた。
というか、この猫マジで俺が1人になるとやってきていたので、俺がボッチをバカにしていたようにしかガチで思えないが――それも明日で終わり。
猫は俺の足元に来るとやはりおしっこ――って、俺は便器か!
「最後の最後までこいつは俺をなんだと思っているんだよ!」
「にゃぁにゃぁ」
「いや、わかんねーよ」
俺が1人で猫に話しかけている光景は誰かが見ていると何とも――だろうが今は俺しかいない。
なので人の足元でおしっこをしてその後近くで寛ぐ猫に文句を言っていると――。
「――にゃあああぁぁ」
でっかい欠伸をされた。いやマジでこいつは――というか、なんで俺はこんな猫の相手を最後の最後までしているのか。
あ、バカにされたからか。
って、楽しくないからな?猫にバカにされるとか。
「まあいい。お前とはもう明日で終わりだ。やっと解放されるわ」
「――にゃ?」
すると『お前何言ってるんだ?』と言わんばかりの反応をする猫。
まあ気のせいだろうが。
明日を過ぎれば今のような態度をこの猫が取れる相手が居なくなるのだ。
俺もバカにされる日々が終わる――寂しくはない。
だって4月からは今とは全く違う生活のはずだからな。周りも変わるし。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます