貞操逆転世界に転移した俺、無垢なフリして優しく接しただけなのに『神』扱いされて溺愛される 〜男女比1:1000の学園で実は絶倫だとバレたら大変なことになりました〜
第9話 幕間・失われた「神の種」回収作戦
第9話 幕間・失われた「神の種」回収作戦
直人が防護室のふかふかのベッドで、賢者タイムの微睡みから深い眠りへと落ちた頃。
西園寺邸の地下にある「生体情報管理室」では、国家非常事態にも匹敵する鋭い警告音が鳴り響いていた。
「な、何事ですか!? 直人様に万が一のことが……!」
真っ先に駆け込んできたのは、当主の西園寺 桔梗。その後ろには、まだ顔を上気させたままのかぐやと麗奈、そして屋敷の警備責任者たちが続く。
オペレーターのメイドが、震える指でモニターを指した。
「直人様のバイタル、及びエネルギー放出を確認!……ですが、数値が異常です! 『男性エネルギー:測定不能(オーバーフロー)』!!」
「なんですって……?」
モニターには、直人の心拍数と血流の急上昇、そして「放出」のログが刻まれていた。
この世界の希少な男性たちは、平均して4日に一度しか種を出すことができず、その一回に含まれる精子の数は、およそ3,000万個。
だが、今モニターが弾き出した推定値は、その常識を宇宙の彼方まで吹き飛ばすものだった。
「……推定精子数、約6億個……。通常の男性の、20倍以上の射精量です!!」
直人の元いた世界では、男性は皆、一回の射精で3億もの精子を出しており、健康的な男性であれば、なんら不思議なことではない。
今回たまたま興奮し過ぎて倍の量が出てしまったが、この世界の人間からすると3億でも6億でも、通常では考えられない量なのである。
「6億……」
その数字を見た瞬間、桔梗の脳裏にはある「光景」が鮮烈に浮かび上がった。
もし、その規格外の生命力が、自分の内側に直接注ぎ込まれたら。
3,000万という通常の数ではなく、20倍もの量が圧倒的な奔流となって子宮を叩き、溢れ出すほどの「種」を中出しされたなら――。
「あ……っ」
和服の襟元から覗く白い項が、瞬時に朱に染まる。
想像しただけで、下腹部がキュンと熱く、激しく疼きだした。
着物の下、太ももの間には既に、堰を切ったように溢れ出した熱い愛液が、ツーと筋を作って垂れていくのが自分でも分かった。
しなやかな正絹の着物が、内側からじっとりと濡れ、重みを増していく。
(……6億。あの若々しく、生命力に満ちた種を、私(わたくし)の身体が全て受け止める……。考えただけで、頭がおかしくなりそうですわ……っ)
桔梗は膝の震えを隠すように、帯のあたりを強く握りしめた。
「大変です、桔梗様! 精液は空気中に晒されれば数十分で活動を停止します! 何としてでも、直人様が放出された『神の雫』を回収しなければ!!」
「ええ、分かっています! 特殊回収班を直ちに編成しなさい! 一滴たりとも、一匹たりとも無駄にしてはなりません。これは国家の、いえ、人類の至宝です!!」
桔梗の激が飛び、メイドたちが次々と防護室の前へと集結する。
しかし、ここで最大の障壁が立ちはだかった。
核戦争すら耐え抜く防護室の扉は、基本的に外からは何があっても開かない。直人の「安眠」を守るために用意した鉄壁の守りが、今は「至宝の回収」を阻む絶望の壁となっていた。
「開きなさい! 私の権限で強制介入を!!」
「ダメです! 直人様が外部干渉拒否を設定されています! 朝まで、誰一人立ち入ることはできません!」
直人は知らなかったが、寝る前に電気を消そうと、適当に触ったスイッチが、たまたま、朝まで外部からの侵入を拒否するボタンだった。
「そんな……! 6億もの生命が、ただの紙屑に吸われて消えていくというのですか……っ!!」
メイド達は、扉の前で血の涙を流しながら打ちひしがれていた。
扉の向こうでは、この世界を救うはずの「6億の軍勢」が、誰に届くこともなく活動を終えようとしている。
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翌朝、太陽が昇り、防護室のロックが解除された。
何も知らない直人は、ぐっすり眠ってスッキリした顔で扉を開けた。
「ふわぁ……。おはようございます。よく寝た。……あれ? みんな、なんか顔色悪くないですか?」
「お、おはようございます、直人様。……いえ、皆様、直人様の安全を祈って一晩中起きていただけですので」
桔梗が完璧な(しかし目の下に僅かなクマのある)微笑みで対応する。
直人が食堂へと案内され、姿が見えなくなった直後。
「特殊清掃・極秘回収班、突入!!」
防護服に身を包んだ精鋭メイドたちが、戦場に飛び込むような勢いで部屋へとなだれ込んだ。
彼女たちが部屋に足を踏み入れた瞬間――。
「……っ!? なんという……なんという芳醇な『栗の花』の匂い……!」
部屋に充満する、濃密な雄のフェロモン。
回収班のリーダーは、その匂いを嗅いだだけで「ひ、ひぎぃっ……!」と声を上げ、腰を砕かせてその場に崩れ落ちた。
そして、ゴミ箱の中に鎮座する、カピカピになった「例のティッシュ」。
それを回収しようとした若手のメイドは、それ手に取り、おもむろに防護服の鼻の部分に近づけて思いっきり鼻から息を吸い込んだ。
そのティッシュには、女性なら全員が抗いがたい魔力が宿っていたのだろう(そんなものはない)
メイドはそこに宿る圧倒的な生命の残滓を感じ取った瞬間、「あぁぁぁッ!!」と絶叫し、立ったまま天を仰いで絶頂、そのまま失神した。
「回収完了……ですが、班員12名のうち、10名が過剰な反応により戦闘不能(絶頂)です……っ」
「我が家の精鋭部隊でもこれとは…。……構いません。そのティッシュは、西園寺家の聖遺物として永久保存。一部は研究所へ回しなさい」
死屍累々(※全員、快楽による失神)となった部屋の中で、桔梗は直人が脱ぎ捨てたバスローブを密かに抱きしめ、鼻を埋めて深く、深く息を吸い込むのだった。
そんな大騒動が起きているとは露知らず、直人は食堂で「この世界のベーコンエッグも美味いな」と、のんきに朝食を頬張っていた。
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