第2話

ふぁ…と身体を伸ばしながら起きて、部屋の寒さに身震いしながら朝食の準備のために開けた冷蔵庫の中にお肉がポツンと一つだけありました。私が買ったものでも貰ったものでもありません。


しかし、一見牛肉かと思えるそのお肉は少しピクピクと痙攣しているかの様な動きを見せており、一体誰がこんなものを入れたのかと恐怖で背筋が凍りました。


私は親にも友達にも住んでいる部屋の合鍵は渡していないので玄関から入ることは出来ないはずですし、確認したところ戸締りもしっかりしていて空いているところはなかったのですが、このお肉があるということは誰かが入ったとしか考えられませんでした。


でも、今はそんなこと気にしている場合ではありません。恐らく実害はないし、誰がしたのかの心当たりも無いのですから。


仕方がなく私は、そのお肉を箸で掴んでゴミ箱に捨て、朝食を作ろうと冷凍室や野菜室を開けたのですが食材どころか何もかもが消えていて、私は朝食を作ることが出来ませんでした。


どうしようもなくなったので朝食は通勤する最中にあるコンビニで買うことにして会社に行く為の支度を始めました。


寝ていた時に来ていた服を脱ぎ、スーツに着替える間の上裸になったときはやはり寒さが私に襲いかかってくるので、私は急いで着替えを済ませて身支度を整えました。


今日が始まったことに憂鬱になりながら、玄関の戸を開け、鍵を閉めます。今日はしっかりと閉めることが出来ているか確かめる為に取っ手を引っ張ってみると閉まっていることが確認できたので歩いて駅に向かいます。


足元の雪で滑らない様に気を付けながら歩いていると、走って学校に向かう小学生などを見かけます。まだ穢れを知らない子供達は見ていて癒されるものです。


少しして駅に着くと乗るはずの電車は15分後にこの駅に到着するようだったので、コンビニに朝食代わりのものを買いに行きました。


コンビニではウィダーインゼリーを2個ほど購入し、早いうちにと飲んでしまいます。お腹は殆ど満たされません。


私はもうすぐ来る電車の改札に行き、ピッと交通系ICカードを改札機の読み取り部にタッチさせて通りました。


そのまま駅のホームで来る電車を待ち、乗車したら座らずに吊革を握り、人の波に飲まれそうになりながらも耐えます。こうして、私の一日は始まるのです。

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