塊獣

malin

第1話

この肌を刺すような寒さの季節に、毛布一枚で身体を暖める。暖かさを感じるには少しばかり時間がかかり、歯をガチガチとぶつけながら手を擦り合わせミノムシのように毛布にくるまった。


もう今日は終わったんだなと思うと時の流れは案外早いものだと感じ、それと同時に一日を無駄にしてしまったという罪悪感が心に現れた。


もう少し上手く過ごすことも出来ただろうに、なんと勿体無いことをしてしまったのか。私は過去の私のしたことに理解に苦しんだ。


数分して暖まった毛布の中で横になりながらスマートフォンをいじり、なんでもいいからと刺激を求める。私は知らぬ間にドーパミンという快楽物質を求める快楽中毒者になってしまっていたのだ。字面だけ見るととんでもない変態である。


簡単には満たされないこの欲求。何か満たしてくれるものはないのかとズブズブと情報の海に浸る。とりあえずで見えるものを右から左と流し、その中から興味のあるものだけを選び、視聴する。


うむ、これは良い。頭の中からドーパミンがドパドパと出て、ドパドパと私を満たしていく感覚がある。この一時的な快楽は人の何かをぶっ壊すとんでもない力を持っている。


あっという間に時間は過ぎ、帰宅から3時間経って22時。ご飯は食べず、お風呂に入り歯磨きだけして寝ることにする。虫から人になり、ベットから立ち上がってお風呂場に向かう足取りは少しふらついていた。


ドアを開けて気付いたのは私の住んでいる部屋にはお風呂はなく、あるのはシャワー室だったということだった。ああ、なんて私は可哀想なのだろうか、誰か慰めて欲しい。


でも、まぁ…これに関しては勘違いした私が悪いので、湯船には休日に銭湯で入ることにしよう。


ということで、私はシャワーを浴びるしかないのだが、正直眠いので先に歯磨きをしてしまおう。


コップに入っている歯ブラシを取って水に濡らし、先端に歯磨き粉をつけて歯を磨く。丁寧に、そして綺麗にを心がけて磨くと中々良く磨けたのではと思う。あとはコップに水を入れ、その水を口に含んでぐちゅぐちゅぺっとする。私はお母さんがいなくても一人で歯磨きができるのだ。


歯磨きし終わったなら次はシャワー。服は脱いでシャワー室に入りドアを閉める。あったかくなるまで水は出しっぱにして、あったかくなったら一度全身にかける。こうしないと寒くてキツいからだ。


そうしたら次は上の方からで、髪の毛はシャンプーとリンス、身体はボディソープで洗う。ぶっちゃけ疲れてる時まで面倒なことをしたくないので、これで洗ったらタオルで水滴を拭き取ってあがる。


ドライヤーで髪を乾かしたら服を着て、そのままベッドにダイブする。きっと、今の私は主人に飛び込む犬と大差ない。深夜テンションでブレーキが壊れているんだろう。寝たい


電気を消してベッドでまた毛布にくるまる。ああ、もう明日か。明日はなにか楽しいことがあればいいけど。

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