第9話 会議におけるKPT(良かったことと、課題点と、次にやること)
第二十二回『憲法改正に係る新規モデル事業検討会議』の場にて。
「我々の計画は完璧でした。しかし彼がモデルケースだったこと。それだけが、それだけが我々の失敗でした。」
「うむ。その通りだ。」
「我々の計画にミスはなかった。全てモデルケースの彼の責任だ。」
「はい。それが結論です。」
「では、今回のケースを活かして、次の計画を進めようかね。」
「はい。全ては我々の夢の為に。理想の社会を築く為に!」
万雷の拍手が会議室の響く。
その拍手の嵐は。
この密室での会議の集団が
『我々は間違っていない』という意識を共有した時であり、
『全ては彼の責任である』と満場一位で承認した瞬間であり、
『それでも我々の夢は終わらせない』という意思表示の証明であった。
それが、この密室での会議の結論である。
◆
とある販売店にて。
一人の男性が、ワゴンに積み上げられたセール商品と共に並んでいる。
その男性の胸には、一枚の紙が貼り付けられ、汚い文字が殴り書きされていた。
『この男、99%OFF』
そう断定された男の瞳は淀み…
既に社会に殺されているに等しかった。
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