第9話 会議におけるKPT(良かったことと、課題点と、次にやること)

第二十二回『憲法改正に係る新規モデル事業検討会議』の場にて。


「我々の計画は完璧でした。しかし彼がモデルケースだったこと。それだけが、それだけが我々の失敗でした。」

「うむ。その通りだ。」

「我々の計画にミスはなかった。全てモデルケースの彼の責任だ。」

「はい。それが結論です。」

「では、今回のケースを活かして、次の計画を進めようかね。」

「はい。全ては我々の夢の為に。理想の社会を築く為に!」


万雷の拍手が会議室の響く。

その拍手の嵐は。

この密室での会議の集団が

『我々は間違っていない』という意識を共有した時であり、

『全ては彼の責任である』と満場一位で承認した瞬間であり、

『それでも我々の夢は終わらせない』という意思表示の証明であった。

それが、この密室での会議の結論である。








とある販売店にて。

一人の男性が、ワゴンに積み上げられたセール商品と共に並んでいる。


その男性の胸には、一枚の紙が貼り付けられ、汚い文字が殴り書きされていた。


99%OFF


そう断定された男の瞳は淀み…

既に社会に殺されているに等しかった。

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