第16話 カフェ🌸
今日は楽しかったな。ぬいぐるみもイルカとラッコの二つも買っちゃった。私はベッドにぬいぐるみを置いた。袋の中を見るとアザミとお揃いで買ったペンギンのキーホルダーが入っていた。私はそれをすぐに取り出した。買った時は、アザミが何も買っていなかったからアザミに何か形に残る思い出を買ってほしいなってくらいで勧めただけだったけど、アザミが買ってくれてよかった。私はどこにキーホルダーをつけようかな。そうだ、大学に使っている鞄につけよう。これならアザミにたくさん見てもらえる。アザミもどこかにつけてくれていたら嬉しいな。
月曜日の一限目の講義中、私はメッセージでアザミをお昼ご飯に誘った。いつもはカイトと食べていたからこのままだと一人で食べることになるのが嫌だったから。アザミは一緒に食べようって返事を返してくれた。私はアザミとお昼休みも一緒にいれて嬉しいって思っている。これは一人で昼食を食べなくて済むからだよね。
アザミからケイコとフウカも誘っておくと連絡が来た。私は何故かアザミと二人きりじゃないと嫌だと感じて、アザミが二人を誘うことを断った。アザミは了承してくれた。どうしてだろう。二人はまだ私が振られたことを知らないから?別にもうカイトに振られたことは何とも思っていないから、普通に誰にでも話せるけど。もしかして二人には茶化されるって思ってる?そんなことはないと思うけど。でも嫌だって思ったってことは少しでも二人が茶化してくるって思っているってことなのかな。
ラウンジでアザミを待っているとアザミが走ってやって来た。私は全然待っていないのに、アザミは私に謝ってきて、急いで自分のご飯を買って戻ってきた。それに何故かずっとアザミがそわそわしている。私は素直にアザミにどうしたのか聞いた。するとアザミは私に何かあったのかと思って心配だって言ってきた。もしかしてさっき二人でお昼を食べたいって私が言っちゃったから勘違いしちゃったのかな。アザミは優しすぎるよ。
そういえばアザミっていつも菓子パンだな。私がアザミのお腹を触ろうとするとセクハラとかエッチとかって言ってきた。アザミでも冗談を言うんだ。
アザミの菓子パンを見て私は気になっていたカフェを思い出した。そこのカフェのパンケーキが美味しそうでいつか行ってみたいって思っていた。カイトは女子向けのお店は好きじゃなくて、私は話題に出すこともしなかったし、一緒に行くことも当然なかった。アザミは二人で楽しい思い出を作ろうって言ってくれたから誘ったら来てくれるかな。誘ってみるとアザミは大丈夫って言ってくれた。
楽しみに思っているとケイコとフウカがやって来た。私は二人にカイトはどうしたのかと聞かれたから振られたことを伝えた。二人は心配してくれた。フウカがいきなり私とアザミがお揃いのキーホルダーをつけていると言ってきた。何のことだろうとアザミのリュックに視線を移すとアザミが水族館で買ったキーホルダーをつけてくれていた。あの時はアザミに思い出の一つとして買ってもらったらいいなってくらいに思っていたのに、今はアザミとお揃いってことに嬉しくなっている。
急にアザミがカフェに二人も誘い出した。私はそれが嫌だって思った。アザミは二人に予定があるからと断られると、申し訳なさそうに私に二人でいいか聞いてきた。私は最初から二人で行くつもりだったのに。アザミは私と二人で行くのは嫌だったのかな。私は今はアザミと一緒にいるのが嫌で、理由をつけてこの場から離れた。
私たちはカフェから出た。ずっと気になっていたお店だったからアザミと一緒に来れてよかった。それにしてもアザミの印象がどんどん変わっていく。前までは大人しくて、どちらかといえば話を聞く方が好きなのかなって思っていた。でも、アザミは反応が可愛いし、冗談も言うし、意外とノリがいい。アザミはお茶目で可愛い。これが素のアザミなのかな。私たち、友達になってもう四年位経つよ。アザミってば人見知りすぎるよ。でも私にはアザミの素を見せてくれて嬉しい。私はアザミと二人でいると楽しい。
私はアザミにまた二人で遊び行こうって誘った。でもアザミは困惑した顔をしていた。やっぱりアザミは私と二人でいるのは嫌なのかな。私が嫌なのかアザミに聞いたら、嫌じゃないって答えた。けどみんなで遊ぼうって言ってきた。その方が私が楽しいだろうからって。アザミにとっては優しさからの遠慮なんだろうけど私は嫌だった。私は声を荒げてしまった。アザミにこれ以上みんなでって言ってほしくなかった。ケイコやフウカのことが嫌いなわけじゃない。みんなで一緒にいるのは楽しい。それでも、アザミにだけは、私にみんなでって言ってほしくない。二人で楽しい思い出をもっと作ろうって言ってくれたアザミには、私と二人の時間をもっと望んでほしかった。
私がアザミは私と二人でいるのが楽しいか聞くと、アザミも二人でいると楽しいって言ってくれたから私は嬉しくなった。私はまだまだアザミと二人で思い出を作りたい。
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