第7話 剣聖への旅立ち
朝の光がギルドの大広間を満たす。
ティオは剣を握り、背筋を伸ばして立っていた。
ここに来るまでの道のりは、決して平坦ではなかった。
小さな勝利、挫折、師匠との修練――すべてが今を支える。
「ティオ、お前の成長は目覚ましいな」
ギルド長ザレクの声が重厚に響く。
その目には、少年の成長を確かに認める光があった。
ティオは深く頭を下げ、胸の高鳴りを押さえる。
ナリッサも笑顔で見守る。
「今日から、あなたは正式に剣聖見習いです」
その言葉に、ティオの胸は熱くなった。
小さな少年だった自分が、ついにここまで来たのだ。
「ありがとうございます!」
声に力が込められ、周囲に響き渡る。
仲間や師匠の視線が温かく、背中を押してくれる。
ティオは剣を構え、心を整える。
ギルドの外、街の石畳には冒険者たちが集まっていた。
「これから新たな世界に足を踏み入れるんだ」
胸に誓いを刻み、ティオは一歩を踏み出す。
空気の冷たさが、冒険の始まりを告げる。
師匠レオが隣に立ち、短く言葉をかける。
「お前ならできる。心を信じ、剣を信じろ」
ティオはうなずき、師匠の言葉を胸に刻む。
剣聖としての第一歩は、ここから始まる。
街の門をくぐると、遠くには未踏の山や森が広がる。
魔物の気配、未知の土地、挑戦が待つ世界――
すべてが、ティオに新たな可能性を与える。
「僕は…負けない、どんな困難でも!」
歩みを進めるたびに、昨日までの自分と今日の自分が重なる。
倒れたこと、痛みを知ったこと、仲間に助けられたこと――
すべてが糧となり、剣士としての自信に変わる。
「剣聖になる…その夢は、僕の手の中にある」
森を抜け、山を越える途中、ティオはふと立ち止まる。
目の前には、師匠レオの姿が影のように並ぶ。
「ありがとう、師匠」
静かに感謝を告げる。言葉以上の思いが胸を満たす。
レオは軽くうなずき、短く言った。
「これからは、自分の剣で道を切り開け」
その背中に、弟子としての誇りと決意が込められていた。
夕暮れ、山の頂上に差し掛かる。
空が赤く染まり、街と森、遠くの川まで一望できる。
ティオは剣を肩にかけ、深呼吸をする。
「ここからが本当の冒険だ…!」
ギルドでの日々、師匠との修練、森での戦い――
すべてが彼を強くした。まだ未熟だが、確実に剣聖への道を歩んでいる。
小さな少年は、今や未来を切り開く剣士として立っていた。
夜、星空を見上げる。銀色に輝く星々が、
ティオの胸に希望の光を注ぐ。
「僕は…剣聖になる。どんな未来でも、負けない」
静かに、しかし確かな決意が心に宿る。
こうして、ティオの剣聖への旅立ちは始まった。
まだ見ぬ世界、未知の冒険、強敵との戦い――
すべてが彼をさらに成長させる。
そして、少年は剣を握り、未来へ歩み出したのだった。
-完-
剣聖への軌跡 ―少年ティオの冒険譚― 塩塚 和人 @shiotsuka_kazuto123
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