第6話 探索者ヴァルとの出会い


ギルドを出ると、ゴールドリッジの町外れに向かう

細い小道に差し掛かった。少年エリオは胸を張り、

泥だらけの短剣を握りしめながら歩く。

「よし…俺、森の魔物討伐も成功したし、次はもっと…」

勘違い自信満々で、頭の中は冒険の妄想でいっぱいだ。


小道を曲がった瞬間、視界の端で人影が動く。

長い黒髪、鎧に身を包み、背中には大きな弓を背負った

青年――ヴァルだ。鋭い目つきが、まるで森全体を

見渡すかのように少年を射貫く。


「おい、君、新人か?」

突然の声に、エリオは跳ね上がる。

「えっ!?俺…新人…いや、弱いけど、強いです!」

と叫び、全力で胸を張る。勘違いが早速炸裂だ。


ヴァルは眉をひそめ、腕を組む。「その泥だらけの格好で

言うか…まあ、面白い。ちょっと話を聞こう」

エリオは一瞬で戦闘モードに入る。「敵か!?敵なのか!?

俺、弱いけど、戦える…!」

もちろん、ヴァルは敵ではない。


しかしエリオは勘違いを信じ、短剣を構える。

「うわっ…でも、慎重に…戦闘は最優先…!」

全身でドタバタしながら、枝に引っかかりつつ

少しずつ前進する。ヴァルは呆れた表情で、

その様子を見守るしかなかった。


「落ち着け。俺は敵じゃない。ただの探索者だ」

ヴァルはゆっくり近づくが、エリオは全力で後退し、

短剣を振り回す。「くっ…まだ油断はできない…!」

勘違い自信で、枝や落ち葉に絡まりながらも

戦闘態勢を崩さない。


やっと落ち着いた瞬間、エリオは大声で言う。

「俺、森の魔物討伐も成功した!全て俺の力だ!」

ヴァルは眉を上げ、「ほう…そうか。しかし、君、

完全に偶然で勝ったんだな」

エリオは「偶然じゃない…俺の戦略と力だ!」と

力強く主張。勘違いは止まらない。


ヴァルはため息をつき、腰の剣を軽く叩く。「なるほど、

君の戦い方は…理解した。だが、もう少し冷静になれ」

エリオは真剣な顔で頷き、「はい!でも、俺、弱い

ですから、慎重に…」

勘違いの自信と慎重さが同時に炸裂している。


その後、二人は森の入り口まで歩く。

「俺が先導する!でも、慎重に…油断は禁物!」

エリオは枝に躓き、川に少し足をつけながらも

胸を張る。ヴァルは横目で観察し、

「うーん…君、戦う気は十分だな…」と呆れ顔だ。


道中、エリオは木の葉を拾い、魔物の動きを

研究するふりをする。「これは戦術だ…!」

勘違い全開で、森の小鳥にまで警戒する。

「うわっ!敵かもしれない…!」

もちろん小鳥は普通に飛ぶだけだ。


ヴァルは少し笑いをこらえながら、エリオの肩に

手を置く。「君、確かに弱くはない。だが、戦い方

が…なんというか…無鉄砲だな」

エリオは「無鉄砲じゃない!慎重に戦略を練ってるんだ!」

と全力で反論する。勘違いはもはや芸術的だ。


森の入り口に到着すると、ヴァルは一歩下がって

言う。「ここからは本格的な探索になる。君は

本当に戦えるか…確認する必要があるな」

エリオは短剣を握り直し、胸を張る。

「もちろん!弱いけど、俺、全力で戦います!」


二人の間に漂う緊張と期待。

勘違い自信満々の少年と、冷静沈着な探索者。

森の木漏れ日が二人を照らし、冒険の始まりを

告げていた。ドタバタと勘違いだらけの出会いは、

ここで確実な絆へと変わる…はずだった。


エリオは心の中で叫ぶ。「よし!俺の力で、この森も

攻略してみせる!まだまだ弱いけど、絶対に強くなる!」

勘違いと自信に満ちた少年は、森の奥へ一歩踏み出した。

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