【第一のお作法】先頭字下げ、ってなに?

 今回は「先頭字下げ」についてお話しします。

 

 いきなり専門用語が出てきましたが、安心してください。

 知らなくても恥ずかしいことではありません。

 私自身も、書き始めた頃はよく分かっていませんでした。

 

 先頭字下げとは、

 文章の段落の最初を、一文字分だけ下げることを指します。


【先頭字下げって、なに?】

 小説では、段落の始まりを次のように書くことが多いです。

 

 ○●○●○●○●○●○●○●


 今日はとても暑い日だ。これだけ暑いと外に出ても何も考える気も起こらない。外出るたびに不快感を感じるなんて意味不明だ。


 ○●○●○●○●○●○●○●

 

 この行頭の「一字分の空き」が、先頭字下げです。

 これは厳密なルールというより、

 読む人にとって分かりやすくするための工夫です。

「ここから新しい文章が始まりますよ」

 と、目にそっと合図を送るようなものだと考えてください。


【なぜ、先頭字下げがあると読みやすいの?】

 文章がずらっと並んでいると、

 どこで話が区切れているのか分かりにくくなります。

 

 先頭字下げがあると、読者は無意識のうちに

「ここが段落の始まりだな」と判断できます。

 

 人は文章を、一文字ずつではなく

「かたまり」として読むことが多いです。

 先頭字下げは、その「かたまり」を作る目印です。

 

 読みやすさは、才能だけで決まるものではありません。

 配置や見た目で、ぐっと変わることも多いのです。


【NG例とOK例を見てみよう】

 では、簡単な例を見てみましょう。

 

 NG例(内容が悪いわけではありません)

○●○●○●○●○●○●○●


今日はとても暑い日だ。これだけ暑いと外に出ても何も考える気も起こらない。外出るたびに不快感を感じるなんて意味不明だ。

本気で嫌になる。

汗でシャツもベッタリと肌に張り付いて、まるで雨に濡れたようだ。

年々暑くなってきてるし、昔の人が現代にタイムスリップしたら本気で倒れるだろうな……絶対そうだ。


「外に出るだけで汗がにじむよね」

「あ、わかる」


○●○●○●○●○●○●○●

 

 文章の内容自体は、まったく問題ありません。

 ただ、各文の始まりが少し分かりにくくなっています。

 ではOK例を……


 OK例(先頭字下げを入れた場合)

○●○●○●○●○●○●○●


 今日はとても暑い日だ。これだけ暑いと外に出ても何も考える気も起こらない。外出るたびに不快感を感じるなんて意味不明だ。 

 本気で嫌になる。

 汗でシャツもベッタリと肌に張り付いて、まるで雨に濡れたようだ。

 年々暑くなってきてるし、昔の人が現代にタイムスリップしたら本気で倒れるだろうな……絶対そうだ。


「外に出るだけで汗がにじむよね」

「あ、わかる」

 

○●○●○●○●○●○●○●

 

 先頭を一文字下げるだけで、

 文章の流れが追いやすくなったのが分かると思います。

 これは技術というより、

 読む人への、ちょっとした気配りです。


 追記・文中の会話文を表す「 」ですが、こちらは下げなくても大丈夫です。

 基本は「 」はそのままと覚えておいて頂ければ。


【最後に】

 今日から、すべての文章を完璧に直す必要はありません。

 ただ、

「先頭字下げというものがある」

 と知っているだけで、十分です。

 次に書くとき、

 少しだけ思い出してもらえたら、それで大丈夫です。

 

 ウェブ小説のお作法は、

 誰かを縛るためのものではありません。

 書く人と、読む人が、少しだけ楽になるための工夫です。

 まずは、できるところからで大丈夫ですよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る