第13話 暗い過去(4)
「そうか~、絵里ちゃんは先輩に怒られたんだね? だからマンションを飛び出てきたんだ?」
だから家のアラサー社長さんは絵里ちゃんへと尋ねたんだよね。
しかしさ、家のアラサー社長さんが考えていたのとは少し事情が違ってね。
絵里ちゃんのママは、絵里ちゃんに。
「絵里、お腹の子はどうするの?」と。
最初は冷静に落ち着いて、母親らしく尋ねた。
「産む……」
絵里ちゃんのママさんが、絵里ちゃんへと尋ねると、彼女から直ぐに一言返事が返ってきた。
「わかったわ……。絵里がそうしたいのならば、そうしなさい……。しかし、相手の御両親が産むのが駄目だと言ったら産むのを諦めるのよ。絵里……。わかった?」
絵里ちゃんのママも、絵里ちゃんがお腹にできた子供を産みたいと思う気持ちは理解ができるから、了解したと言葉を返すのだが。
それでも絵里ちゃんの彼氏と御両親が反対ならば出産はダメだと告げたんだ。
「うん、わかったよ、ママ……。あのひとも、以前絵里と結婚したいと言ってくれた……。絵里の産む子供が欲しいとも言ってくれた……。このまま生涯一緒に生きようとも言ってくれた……。それに責任をとってくれるとも言ってくれた……。だからママだいじょうぶだよ」と。
(お願い)
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