第1話 簡単なノルマ、絶対に後から増やされる

 家に帰って寝て起きたらあの棒無くなってないかなと淡い期待を抱いていたが普通にあった。ご丁寧にノルマ0%達成と表示して。それを見た瞬間床にたたきつけたがびくともしない

 一先ず学校に行き学生としての本分を果たした後ダンジョンに向かった。まずは検証だ。この棒についてわかっていないことだらけだ。……てかこれどうすんの? ダンジョンへの入場は資格によって紐づけされているから俺捕まるよな。……KUさん聞こえてますか……俺どうすればいいんですか……


「はぁ~い、お姉さんですよぉ~」


 うわ、出た。なんか電柱からぬるって出てきた。しかもまた時が止まってるし。こいつやっぱ地球外生命体だろ


「ん~、私は地球の生命体ですよぉ~?」

「思考盗聴やめてください」


 アルミホイルを巻くべきか?


「資格については大丈夫です。そのままで構いません。ええ、大丈夫です」

「ま、まあ今回は変身しないんで......」


 今回は変身しないままダンジョンに入ったらマナがどれ程溜まるのかということを検証していく。だから変身はしない


「頑張ってくださいねぇ~。私は貴方たちのことを応援していますからぁ~」


 貴方たちって……俺以外にもいるのか。いや、いると考えた方が自然だ。もしかしたら魔法少女って名乗っている人の中に本物がいるかもしれないのか……。気が付くとKUはいなくなっていた。俺は再びダンジョンに向かった

 ダンジョンに着くと資格を改札にかざし、中に入る。中に入るとそこには草原が広がっていた。今はもう慣れたが、最初に来たときは驚いた。外は洞窟。中は草原。ギャップがすごい。適当に歩き回っているとスマホに通知が来た。見るとノルマ十%達成と書かれてあった。まさかと思いスマホを見ると『マナ収集リアルタイム状況』という見知らぬアプリがあった。しかもアンインストールできないし。これ、絶対監視アプリみたいなもんだよにしても歩くだけで10%も溜まるのか。これは意外に楽勝だな。そう思いアプリを確認する


[ノルマ達成率

 現在:百五十マナ(十二%)

 期日:あと六日]


 マナって単位にもなるんだ、知らなかった。で、期日は……一週間か。まあ今回はいけるだろう。どうせノルマは多くなるだろうから、せめて期日は延びてくれと切に願うばかりだ。そもそもなんでマナを集めるんだ? マナについては四十年以上研究しても、人体に何らかの影響を及ぼすというところまでしかしか解っていない。資格取得用のテキストでも隔世のために必要、魔法を放つために必要であると考えられているとしか書かれていない。その他の魔物や魔石、ドロップ品などの研究は進んでいるのに関わらずだ。そもそも集めて何に使うんだ? まあ俺には関係ないか。俺は長生きするためにマナを集めなきゃいけない。そう考えながら探索をしているとゴブリンが現れた。ゴブリン、最初は苦戦したけど今となってはワンパンで倒せるからお金あざっスとしか思わなくなった

 ゴブリンを倒しスマホを確認すると百五十マナから四百五十マナに増えていた。ゴブリン一匹で三百マナか。あと三匹くらい狩ればいいな。そう考え、探索を続ける。一階層にはあまり魔物が出てこないので二階層に下り、狩っているとスマホから通知音が鳴った。見ると[ノルマ達成おめでとう!!]と書かれたものだった。そして、ノルマ達成かと思っていると再び通知が来た。[追加ノルマ 成功すれば報酬在り]と書かれたものだった。これはボーナスなのか? そのノルマは前回のノルマの二倍だった。けれど、それでも俺が一日で探索する分でカバーできた。するとまた通知が来た。[ノルマ達成おめでとう! 報酬は魔力増大(極小)]これは……そうなんだ? 確かに魔力が増えるのはありがたい。しかしその効果が極小かあ。魔力増大(極小)ならゴブリンウィザードやスケルトンウィザードみたいな魔法を使う魔物が落とす装備品に普通にあるし、二十万くらいで買える。あんまりありがたいものじゃない。とりあえず、俺はそこで探索を切り上げ、拾った魔石やドロップアイテムをダンジョン近くにある国の窓口に持って行った。しめて二.五万円。今回はあまり稼げなかったがノルマについての調査だったので問題なしだ。追加ノルマを達成してからまた追加は来ていない

 家に帰り、俺は自分のステータスを見た


 術野真助

 AGE:十六

 探索レベル:C

 MP:B

 STR:B

 DEX:D

 INT:C

 AGI:D

 VIT:B

 DEF:C

 LUK:A


 このステータスは鑑定系の能力を応用して作ったもので、日本ではダンジョンに潜る人々は必ず持っている。探索レベルは実績により変動し、このレベル以下のダンジョンにしか潜ることはできない。他は当時の技術者がゲームに寄せた方がわかりやすいという理由でこのような形になったらしい。値は同じ探索レベルの統計から出されたものでA~Gまである。噂ではSもあるらしいが半ば都市伝説になっている。研究ではマナを一定以上取り込めば強くなるとしている。そのことは研究者や俺たちの間ではレベルアップと呼ばれている。俺も何回も経験したが急に身体の感覚が変わるのでなんとなくだがわかる

 俺はステータスを確認し終えた後ダンジョン配信用サイトDanTubeを開き、適当に配信を漁る。上位勢は意味の解らない動きをしているので同じレベル帯の配信者を見る。最近のお気に入りは『マッスルは裏切らない&火力ISパワーch』という二人組のチャンネルだ。筋肉モリモリマッチョマンのタンクと魔法を放つ時に眼の瞳孔がガン開きし、危ない薬をやっているのではないかと疑うレベルの魔法使いのコンビチャンネルだ。登録者も十万人を超える大人気DanTuberで、売りは合間合間のコミカルな話と、マッスルさんの筋肉信仰、眼が完全にキマっている火力さんの魔法発動後のキ〇ガイじみた笑い声だ。俺もこの二人みたいにコンビやパーティーを組みたかったが生憎できず、基本的にソロ、窓口に紹介された人とパーティーを組むくらいだ。俺は火力さんの笑い声を睡眠音楽代わりにしてベットに潜った。やっぱ配信っていいよなあ

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こんにちは、月照です。誤字脱字、誤記等ある場合は報告してくださると幸いです

今日は金杯ですね。中山金杯の本命はカネラフィーネ。対抗はシリウスコルト。京都金杯はエアファンディタにクルセイロドスルで行きます

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