熱にうなされつつ、妹を呆れさせた五秒のこと
受話器の向こうで、妹の灰汁色のようなため息がこぼれる。呆れがたっぷりと含まれていた。生まれた沈黙は、スープを吸い込んだパンの耳のように重たい。
熱に浮かされた食欲にまかせ、「ハムサンド」と口にしてしまった。
その言葉は、微かなノイズの中に吊られたままだ。
妹の困惑を含んだまま、ゆっくりと沈黙が密度を増していく。こっそりと薬を口に含み、水で流し込んだ。異議を含んだ月白色が、あまりに雄弁な空白となっている。
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