化粧坂
時間はさらに遡る。私が中学生だったときまで。
中学校に上がって初めての遠足。行き先は鎌倉。鎌倉に行ったのは、それが初めてだったと思う。
班行動で鶴ヶ丘八幡宮や銭洗弁財天などを巡り、集合場所の源氏山公園に向かう道すがら、木製の立て看板が目に入った。
その看板には『化粧坂』の文字が。
ご丁寧に『けわいざか』とルビまで振ってあった。
読みやすく、快活な印象を受ける筆跡だったと記憶している。
さて、この看板についてなのだが、土埃で煤けたような色合いの木製の看板に縦書きで『化粧坂』と書かれていた――と私は記憶している。
しかし、軽くネットで検索してみてもそれらしき写真がヒットしないことに加え、いかんせん昔のことなので自信がなくなってきた。
本当は木製でも縦書きでもなく、色合いさえもまったく異なっているかもしれないが、このエッセイ内では私の記憶している通りの看板があったということにしておいてほしい。
看板についての注釈が思いの外長くなったが、ここまでしつこく言及したことにももちろん理由がある。
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