第14話仲良くしよう、私が生きるために
「じゃあ、ここで待っていてね」
ガシャン、と音を立てて鍵を閉められる。
なんや、結局こうなるんか、と呆れる姉。さっきの選択肢は一体何だったんだと。
あれ、前回はアレンは王様のところに行って、フィルに鍵かけられたんじゃなかったっけ?と思い出す。選択肢を変えたからちょっとだけシナリオも変わったのか…?と不思議に思う。
「お姉ちゃん、ちょっとおいで」
「…?」
アレンに手招きされて姉は背中にくっつく妹を連れて彼に近づく。
ちょうど目を前に立てば、優しく頭を撫でられた。突然のことで目を丸めた。
「さっきはごめんね。王様には上手く言っておくから」
「…」
「フィルが」
「あ、やっぱり俺か」
「別にいいけどな…」フィルは呆れたようにため息をつく。
うーん、と姉は少し考える。そしてボソリと呟く。
「…選択肢、間違えてなかったのかも」
「ん?何か言った?」
「いや、なーんにも。二人は仲良さげだけど友達?」
その問いにフィルが答えてくれた。
「まあそんなものだな。なんだかんだ話す機会も多いしな」
「ふうん」
「お姉ちゃんも俺と仲良くしてね。勿論、妹もね」
にこり、アレンが人当たりのいい笑顔を向けて手を差し伸べてくる。
それに対して姉は少し考えた後にその手を握った。
「私はお姉ちゃんだけど名前もちゃんとあるよ。ユウ。よろしくね。こっちは妹のチカ」
「よ、よろしく…」と妹は照れながら声を出した。
アレンは嬉しそうににこにこしている。
そう、これで選択肢は合っているはず。これで殺されないはず…と姉は肝が冷えていた。
ああ、自分が殺されるところは思い出したくない。
そのせいで1番身近にある違和感に気づくことができなかった。
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