廃村到着

カイ

「ここだな…周り見てみよう。ニコは反対から回ってくれ」


ニコ

「わかった。気をつけてね。」


二人は廃村の周りから様子を探る。

人は見えない。ただ、いる。


ニコ

(まずい…。カイの方、何もないといいけど。)


小さい廃村は、異様に静かだった。


カイ

(気配はあるのに、見えない。

数は…そこまで多くなさそうだな。)


自然とカイの口元が緩む。強敵の気配に、心が踊る。


ニコ

(そろそろ、カイと合流できるかな。)


遠くにカイの姿が見えた。何事もなかったように見えた、その瞬間。


ニコ

(カイっ)

ニコは音を立てず、駆け出す。


カイ

(なっ!)

背後から風を切る音。

勘と瞬発力がなければ、切られていた。


カイ

「危ねぇなぁ、後ろからかよ」


「嗅ぎまわってるやつがいるから退治しに来てやったんだよ」


カイ

「お前は目当てじゃねぇな」

手配書にない顔だ。


ニコ

(ここで戦闘は、まずい。)


「残念だったな。だが、知らねぇ。」

男は斬りかかる。静かに、最短距離で。


カイ

「やるか…」

紙一重でよける。

男の攻撃が、当たらない。


一瞬。

その瞬間を、カイは見逃さない。


男の刀は地面に刺さっていた。


「な、なぜだ…」

困惑したまま、男は立ち尽くす。


カイ

「はい、終わり。」


ニコが駆けつけた時には、

男は伸びていた。


ニコ

「行くよっ、場所を移す」


二人はすぐにその場を離れた。

追ってはなかった。人の影すら。

…今のところは。

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