峰岸(部長)編 ④ 横領疑惑を晴らせ!
由々しき事態だ。
俺は帰ろうとしている和戸さんを廊下で追った。
「メガネくんが俺を横領犯にしようとしているんだ」
「当たり前じゃないですか。まるで自分が犠牲者かのようにいうんですね」
さらっと和戸さんはいう。
「違う、これを見てもらおう」
「なんです、この読む前から眠くなりそうな分厚い本は」
「高校部活動運営要項、部活動費使用に関する注意事項(改訂第七版)だ」
「部長、つまり? 要約してください」
「部費を使い健全に活動し、部員が飲食するのは部活動の一環、なんら問題はない。メガネくんの誤解を解くべきだ。一緒に彼を追うぞ」
「待ってください。飲食していたのは部長だけです。つまり誤解じゃなくて事実ですよね? むしろ、なんで私まで? 行くなら部長一人でいいじゃないですか。早く帰りたいんですよ」
ぐっ、手痛いことを。
「部長命令だ」
「こんな時だけ部長
命令も聞かない……いつもだけど。
なかなか和戸さんは手ごわい……。
「お、俺が悪かった!」
そうして、廊下で叫ぶと和戸さんの足がぴたりと止まった。
「悪かったと思ってるんだ。これから、ちゃんとする! だから、だから一緒に……」
「部長……本当に悪いと思ってるんですか?」
「当たり前だろ」
なんてことだ、まるで俺が悪人のような言いわけを……。どよどよと
「仕方がありませんね……そこまで部長がいうなら」
和戸さんは俺に向き合う。
そこで、ぐいと腕を引いて和戸さんを連れ出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます